2006年8月31日木曜日

話すは自然、聴くは教養

昨日からある大きな研修会がスタートしました。約3週間、ほぼ毎日、午前午後に1回づつ、約50名の方々を対象に【感じの良い話し方のコツ】というテーマで取り組んで参ります。おかげさまで初日を無事に楽しく務めさせて頂いた率直な所感は、やっぱり聞き手の姿勢は大事だな!という願いにも近い感謝の思いです。『 話すは自然 聞くは教養 』の言葉通り、聞き手が良ければ話は自然におもしろおかしく回ってゆくようです。

ところが講演やセミナーなど不特定多数の聴衆の一人であるとき、どうも人は思いの他、感じの悪い雰囲気を平気で漂わせがちではないでしょうか。おそらく本人にさして悪気のないケースが多いようですが、叶うならばお互い様の快適のために真摯な聞く姿勢を獲得したいと願う次第です。

そういえば、この春に著名な作家の特別講演が京都国際会議場で行われたとき、
ソウソウたる企業のお歴々が平気で居眠り、腕組、あくび連発を重ねておられた姿に結構ショックを受けた記憶が蘇って来ました。いくらなんでもその作家先生に申し訳ない!という思いと大の大人が、恥ずかしいな!という思いとちょっとは相手の立場に立たんかい!という憤りとそんな態度で本当にいいんかいという哀れみにも似た気持ちが、微妙にブレンドされた気分でした。終始、寝っぱなし!だった私の先輩も『だって、、、いつもおんなじ話やし、、、本にも書いてあることやったぞ』と寝起きの妙にさっぱりと清々しい顔でのたまわっておられました。
たしかに、面白くない話や下手な話に付き合わされる迷惑は精神衛生上からもはなはだ被害甚大ですが、それでもあからさまに敵対的動作に身を委ねてしまってよいのかというあたりは、たしかに教養が問われる課題でもあり、良い対人関係構築への根本姿勢に照らして厳に慎みたいと受け止めています。

話す側からすれば、うなづいてくださるだけでどれほど有難いか、どれほど励みになるか、声を大にして申し上げたく思います。そこでめざせ、聞き上手。
ここでは良い対人関係のための1対1の場面での聞き上手の5つのステップをご紹介します。まず1番目は顎を使ってしっかりうなづく。(これだけはいつでもどこでも活用できますね)2番目は相槌を打つ。3番目は相手の言葉を繰り返す。4番目は共感する。5番目は質問する。
身近な聞き上手の方を観察してみてください。きっと見事にこのステップで誰かの話に身を乗り出しておられるはず!まずはうなづき上手から!

2006年8月30日水曜日

うなづく!動作に関心を。

顎のポジションが他人に語りかけるものがわかってくると、上がりすぎず、下がり過ぎないニュートラルなポジションの獲得に興味が湧きます。そしてこの課題の解決のためには鏡に向かって正面から点検するだけでは不十分という気配を薄々、感じます。横から見たときにどうなっているのか?実はこれは正しい立ち方と大きく関連してきます。考えてみれば当たり前ですね。顎のある顔は頭部の一部であり、それはまた身体の一部である以上、全体のバランスとして留意されるべき命題と密接に関わっているはず。最終的に顎のポジションを決める、正しい立ち方については9月早々にご紹介したいと思っておりますので、この続きはまた、あらためて。
ここではそのポジションを基点にした顎の動かし方について考えて見ます。
『はい』と言う返事の時の顎の動作は数日前に確認しましたが、基点から下に下げてそしてすぐに戻す。これが『うなづく!』という動作になります。そしてこれこそが聞き上手を目指すときのファーストステップでもあります。1対1で向き合っているときには言葉と動作が同時進行しますが、講演などを聴いているときには、この動作だけが聞き手の意思表示の手段に限定されます。しっかり大きくうなづけば、それだけしっかり理解した、賛同している!という、いわば応援のメッセージが伝わりますし、動かし方のテンポも微妙なニュアンスを語ります。大きく深くゆっくりとうなづく動作は揺ぎ無い信頼感を漂わせますね。逆に小さく小刻みに動かせば、興味関心大いにあり!という風情が現れます。反対にどれほど目でしっかりと見つめて聞いている意思を表わしていても、いっさい、顎が動かなければ時にそれは睨み付けているように見えたりもします。こうしてみると顎が重要な働き手であるとことにうなづかないわけにはいきませんね。今日は1日、日頃あまり意識したことのない顎の動きに注目してみてください。私達の動作はそこに意識を集めればおのずと洗練される初期設計がなされているように思います。まず、素直な関心を持って意識すること。ここが出発点です、、、、うなづいてますか?読みながら、、、今。

2006年8月29日火曜日

感動を生む、本物!

平成10年の秋に始まった【おもてなしハンドブックのプロジェクト】
その制作に関わったメンバーの交流会は年に数度、途切れることなく継続されています。これはひとえに、素晴らしい運営幹事の調整力とご尽力の賜物に加え、やはり理屈を超えた人の相性みたいなものを強く感じる昨今。良い出会いに感謝しつつ、結果的にその対人関係の良さこそが高い生産性と大きな成果を導き出す非常に大きな要因という自説にあらためて、酔いしれる懇親会が昨晩久々に催されました。ようやく秋の風情がそこはかとなく漂い始めた昨晩の京都で、交流の舞台は老舗旅館の【柊家さん】最近、竣工されたばかりの新館のお披露目も兼ねて頂き、お部屋ごとに異なるテーマを持つ客室と、それを見事に表現した細部に亘るこだわりのしつらいをご案内頂き、目からウロコがバンバン落ちる体験の連続。それなのに、女将さんのお話では本来の完成にはまだまだ遠いらしく、一層のこだわりグッズが制作途上とか、、、、1818年創業の歴史と伝統の佇まいに、現代の感性が加わり、艶やかに咲き誇らんとするプロセスにしばし、立ち会えた感動をご報告しつつ、いつかその世界を訪ねてご覧になりませんか!と心からお薦めいたします。
何はともあれ、顎が外れそうなほど!多くの本物に出会えた一夜でした!

さて、顎のポジションが下に下がって形成される、いささか甘えた表情は鏡越しによくよく観察して頂くと、上目遣いの目は三白眼(黒目が上に浮いて、左右と下側が白めの状態)になりがちです。これは人相学上、大変よろしくない不運を呼ぶ目つきのひとつです。さらにおでこのあたりにはしっかり横皺なども刻まれていませんか?本人はただ、すねたり、媚びたりしているだけの顔癖が良からぬ人生の原因作りや皺作りに加担することのないよう、あらためて注意をしたいものです!

ちなみに研修やセミナー、あるいは授業などを聞くときの姿勢がだらしないと、丸まった背中の先に、この顔つきがいとも簡単に製造されてしまいます。時々、しゃんと姿勢を正すことで感動を生むほどの本物の良い顔つきを手に入れたいですね。

2006年8月28日月曜日

顎の位置が語るもの

およそ3週間に亘り、良い顔つきのために意思を表わす目の使い方と感情を表わす口元の課題を取り上げてきましたが、案外重要な鍵を握っている最後のひとつが顎の位置になります。百聞は一見にしかず、早速、今回も鏡に向かって自分の顔で確認してみてください。
まず、まっすぐ鏡に向き合う顔つきから、少しづつ顎を上げてみましょう。
なんだか段々、えらそうで、尊大、生意気そうな顔つきに見えてきませんか?理由は実に簡単ですね。私達の顔の造作からして、顎が上がると目線が下がり、相手からすれば見下されているように見えるからです。では反対に顎を引いてみるとどんな顔つきに見えるでしょうか?
今度は上目使いの状態が生まれ、甘えていたり、媚びていたり、あるいは何かを企んでいるような顔つきに見えてしまいます。

たかが顎の位置ひとつもあなどれない重要な課題ということになります。こうして考えてみると穏やかな顔つきの獲得のために、しっかりと表情筋を鍛えて使いこなしたい道具は目と口と顎!この3つだけということに気付きます。

逆に見ればその他の顔の道具では、意思や感情や心の態度は表わせないということになります。たとえば、鼻で絶望を表現出来ますか?おでこで怒りを伝えられますか?はたまた、ほっぺたで悲しみを語れますか?

目と口と顎をしっかり鍛える!これが良い表情獲得への最短距離という次第。さて、顎ポジションの重要性に気付いたところでもうひとつ自己点検です。
鏡に向かって顎の動き方に注目しながら、『はい!』と返事をしてみてください。顎が一旦、下に下がって元の位置に戻ればOK!ところが巷では顎が上に上がってしまう『はい!』を結構お見かけします。こちらはもちろん、NGです。
何気なく、悪気なく、そんなつもりもないならば、、、、いつの間にか身につけた何かをしっかり見直す、ここが絶好のチャンスかも!

2006年8月27日日曜日

ディズニー7つの法則(著者:トム・コネラン)

タイトル:ディズニー7つの法則
著者:トム・コネラン
初版:1993年4月20日
出版社:日系BP社
1、400円(税抜)

オーストラリアの哲学者、ヴィトゲンシュタインの言葉に『問いが明確になれば答えはおのずと生じる』とあります。何が聞きたいのか?何を知りたいのか?問いそのものを絞り込むことに手を抜いてはいけないと日頃、肝に銘じております。良いコミュニケーション、滑らかな対人関係の構築のために心したい課題と受け止めていますが、、、そうそう理想通りにゆかないのが人間同士でもあります。『人はそんなにいつも上手に思うことを話すことが出来るわけではない』ということを、気付かせてくれた1冊。

午後のパレードの準備をしているキャストの所に家族連れのお客様が来られ、質問をします。『ねえ君、3時からのパレードは何時から始まるんだい?』この間抜けな質問に対して、キャストは『はあ?』などという無礼な態度は微塵も見せず、『そりゃ、3時にちがいありませんよ!』と恥をかかせることもせず、笑顔でさわやかにこう答えます。『はい、パレードは予定通り3時から始まります。ちょうどこのあたりが見やすい場所になります』
もし、私がキャストだったらこんなふうに言えただろうかとドッと冷や汗の出る瞬間でした。
ナイスコミュニケーションのコツは『言いたいことはひとつ』あるいは『一番絞りがベスト!』と自負する姿勢の狭間に、ストンと投げ込まれた暖かくて、優しい視点と姿勢のメッセージ。

世界中の多くの人々を魅了し続けるディズニーの秘密に迫ってみませんか?

2006年8月26日土曜日

起きて見る『夢』

どこかのラジオ番組で子供からの疑問質問に何でも答えちゃいます!というのがあり、ある日、たまたまタクシーの中でその放送を聴いておりました。
ちょうどそのとき質問の電話をかけてきたのは『ユウコちゃん5歳』
質問にお答えになるのは子供カウンセラーの大先生。(お名前は失念しました)
5歳の疑問ってどんなことなのかしら?と聞くともなしに聞いていたのですが、、、ユウコちゃんの質問にしばし思わず、考え込んでしまいました。
その質問とは『眠っているときには夢を見るのに、起きているときはなぜ、夢を見ないの?』というものでした。

皆さんなら何とお答えになりますか?子供カウンセラーの大先生のお答えはその後、研修ネタのひとつとしてよく使わせて頂いておりますが、実にわかりやすく、かつおおいに夢のあるものでした。

先生は電話越しのユウコちゃんの質問にまずは質問で返球。
『ユウコちゃん、起きていて、遊んでいるとき、たとえば公園でブランコに乗っていたら、次は滑り台に乗りたいな!とかその次はシーソーがいいな!って思うよね?』すかさず、ユウコちゃんが『うん、思うよ!』と答えます。すると先生が『そうでしょ!あれにしたいなとか、これがいいなとかいっぱい思うよね』ここでも間髪入れずにユウコちゃんが『思う、思う、いっぱい思う!』と答えます。そこで大先生はおもむろに『ユウコちゃん、それが実は起きているときに見ている夢なんだよ!他にも大きくなったらお花やさんになりたいとか、お医者さんになりたいとか、、、それもみんな、起きているときに見ている夢なんだよ。ただ、大人はその夢のことを【希望】という別の名前で呼んでいるんだよ』とお答えになりました。

その後、だいぶ経ってから かのアリストテレスが【希望とは起きて見る夢なり】とおっしゃっていたのだと知りましたが、、、希望という名の夢をいっぱいお持ちですか?神学によれば、『希望とは、であるがゆえに生まれるものではなく、にもかかわらず生まれるもの』とあります。夢いっぱいの週末に!乾杯。

2006年8月25日金曜日

口癖の種蒔き

無くて七癖、、、なんて言いますが、自覚症状を伴わない癖がそれだけあるとしたら、無意識に言ったり、したり!していることが今の状況の生みの親である可能性は思いのほか大きいと思いませんか?特に口癖は影響力が強そうです。

どんなに簡単なことを相談しても、『うーーん、それは難しいな。』って口癖の方との仕事は確かになぜか、いつも難しくなっていきました。あるいはお酒が入ると決まって『ほんとの事、言いましょうか?』って怪しい目つきに変わる先輩の話はたいていほんとかどうかがかなり怪しい誰かの悪口でした。
『自慢じゃないけど、、』で始まる話も絶対、自慢話でした。
こうしてみると、何気ないあいづちひとつも、口癖の巣窟かもしれません。
常に『うそ?』と疑りモードもあれば、『本当?』と念押しモードもあり、微妙なニュアンスの違いが快不快の際どい瀬戸際になっていたりします。最近では『、、っていうか、、』と返ってくると早くもそれだけで敵対的気配が醸し出されてしまいます。
さらに、『でも、』とか『だって、、』という言葉の続きには言い訳がピッタリ。大目に見ても建設的な意見は期待しにくいですね?『どうせ、、』などというフレーズも前向きな人生観の持ち主の辞書にはなさそうな言葉かもしれません。

何気なく使っているようでも 言葉には、その前提としての想いがあることをあらためて自覚しておく必要がありそうです。気がついたら口が勝手に言葉を話していた!!なんてことはありえない話。となれば誰のどんな言葉も、そう考えているからこそ、出てくるもの。逆転すれば、、良い口癖を持つことで良い考え方の習慣化も可能だということになります。

そこで、週末のお薦めは『ありがとうございます』という感謝の言葉です。
いつ、どんなことにも感謝する癖付けを口癖から始めてみませんか。そもそも何事もなく当たり前と思っている朝の目覚めの瞬間にこそ、本来はその有難さに深く感謝して、1日の最初に口にしたいのがこの言葉ではないでしょうか。西行法師が『何事のおわしますかは知らねどもかたじけなさに涙溢るる』と詠まれた心境が心底にあってのこの言葉。習慣化することで感謝することに沢山恵まれる、ラッキーな環境の種まきをはじめてみませんか?