生まれて初めて訪ねた函館初日の夕刻数時間はこれまた、生まれて初めて
観光タクシーを利用させて頂くという初物オンパレード日和。
わずかに2時間という制限つきながらも、実に有意義かつ便利、かつ効率的であり、
これが複数で割り勘であれば尚更、絶対にお得!と素直に感じた次第。
さらに案内役の個人タクシーの運転手さんがかなりのキャリアであることと、
歴史に詳しいという点が今回、一気に函館ファン化に功を奏した要因では
なかろうかと、戻ってからも秘かに考え続けております。
なぜならば、たった数日の滞在でこれだけ深い関心を持たせていただき、
この夏にまた行く!と決意し、さらには<どうしたら函館観光大使になれるのか?>
というあたりまで気持ちがビュンビュン早送りされてゆく、その出発点がもし
あの観光案内から始まったのであれば、あらためて人の担う役割の大きさ、
意義深さに眼を向けないわけにはいかないからです。
さて、要因分析はさておき、観光タクシーが最初に向かったのは元町界隈。
このあたりは函館山に向かって実に沢山の坂道があり、その数、きっと18本。
単身赴任中の先輩は、この坂の名前をとうてい全部覚えられそうもないので
その時点で函館検定受験をあきらめたと実にあっさり語っておられました。
その主な坂道はロードヒーティングなる優れ技で雪が解ける仕組みですが、
道路わきは雪に覆われ、そこに立ち並ぶななかまどの風情が日本の道百選に
選ばれたものであることや、その眼科に広がるベイエリアの歴史やポイントなど、
知らなかった沢山のことと、ああーそうだったのかと遠い記憶が結びつくときめきを
嬉々とカンジル瞬間に何度も遭遇させて頂きました。
それにしても感動したのは、我が家から徒歩圏にある同志社創始者の
新島襄旧邸の主の若き日の銅像が、ここから米国に渡った地碑と共に
静かに海の彼方を見つめていることでした。
そしてそれは函館と遠く離れた京都を繋ぐ歴史の何かがふいに見えたような
気がする瞬間でもあり、観光の醍醐味ってこういうこと?と思う刹那でもありました。
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