函館と京都のつながりが最も強く歴史の中で浮かび上がるのは
やはり新撰組副隊長・土方歳三の存在でしょうか。その最後の地碑と共に
五稜郭タワーの前には立派なブロンズ像があり、その勇姿を今に誇ります。
という訳で夕闇迫り来る中、観光タクシーで最後に案内してもらったのが
日本初洋式城郭として1864年に完成したという五稜郭です。
ここが凾館戦争の主戦場であったことも、幕末の壮絶な歴史が刻まれたことも
薄らぼんやりとしか理解していなかったのですが、わかりやすい解説の
おかげで俄かに知識が鮮明な輪郭を持って立て直された感があります。
さて、遠い記憶を紐解けば、学生時代は基本的に世界史も日本史も
どちらも好きだったのですが、なぜか幕末の頃の歴史には弱点があります。
故に戊辰戦争だとか五稜郭とか、このあたりが最も知識の五里霧中ゾーンで
あり、どうも胸が張れそうなくらいチンプンカンプンでしたが、おかげさまで
あらためてこの時期の歴史に興味を持つことが出来そうです。
その気分に少なからず影響したのが、五稜郭を上空から眺めるための
五稜郭タワーの中の雰囲気満点のビジュアルなエレベーターでした。
乗り込んで上昇し始めた途端に映画館のように薄暗くなり、その四方の壁に
浮かび上がる歴史上の人物の姿がなんだかとてもエキゾチック。
こういうとき、「わぁ!すごいね。」といちいち声に出して
感想を口に出来ないのが強いて言えば、ひとりの旅のつらさでしょうか。
ちなみに最近は台湾からの賑やかなツアー観光客が多いらしく
その楽しそうな会話の風情にあおられて、妙に対抗心が燃えたぎります。
今や、五稜郭といえば夏に繰り広げられる壮大な野外劇が見ものらしく
ぜひダンナと2人で思う存分に歓声を上げながら眺めたいものです。
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