2007年4月30日月曜日

50音の伝え方

声だけが頼りの電話コミュニケーションにあっては、言い換えたり置き換えたりの様々な工夫が相互理解の大切な要素となります。

そんなことは今更、言われなくてもわかっている!と言いたいところですが、多くの場合はすごく困ることがない分、結局、とても基本的なことをないがしろにしたまま、使い方に慣れていってしまうことになります。

それゆえにいざ、職場で電話応対の指導となれば ただ機械としての操作方法の解説になりがちで、肝心要の要素がどこにも見当たらないまま、お互い様に自己流の容認というパターンが横行していきます。

聞き取りにくい言葉を何度も何度も聞き返すのはなかなか勇気と度胸のいるものですが、知っている人は知っているちょっとした<基本技>が身についていれば、ヒョイと乗り越えられるハードルは案外多いものです。

ちなみに聞き取りにくさの原因は<声を出すときの息を吐く量が少なかったり>あるいは<口の開け方が十分でなかったり>、<姿勢が悪かったり>と様々ですが、そうした状況にあっても少しは使える道具となるはずです。

たとえば、50音の標準的な伝え方は聞き間違いや、勘違いを防ぐ上で便利。

【朝日のあ・いろはのい・上野のう・英語のえ・大阪のお・為替のか・切手のき・クラスのく・景色のけ・子どものこ・桜のさ・新聞のし・すずめのす・世界のせ・そろばんのそ・たばこのた・地図のち・築地のつ・手紙のて・東京のと・名古屋のな・日本のに・沼津のぬ・ねずみのね・野原のの・ハガキのは・飛行機のひ・富士山のふ・平和のへ・保険のほ・マッチのま・みかんのみ・無線のむ・明治のめ・もみじのも・やかんのや・弓矢のゆ・吉野のよ・ラジオのら・りんごのり・留守番のる・れんげのれ・ローマのろ・わらびのわ・尾張のを・おしまいのん】と言う具合です。

自社風に楽しくアレンジしてみてはいかがでしょうか?

2007年4月29日日曜日

いつも元気な人の習慣術(著者:東茂由)

タイトル:いつも元気な人の習慣術
著者:東茂由(ひがし しげよし)
初版:2007年4月5日
出版社:河出書房新社
720円(税抜)

4月最後の日曜である本日はおかげさまで好天に恵まれ、仕事やら花粉やらで封印していたゴルフ再開の実にたのしい1日を過ごさせて頂きました。

冷静に振り返ってみたら、実に3ヶ月もゴルフをお休みしていたことになりますが、ここからは昨年同様に優先的にやりくりして、少なくとも目標の70回は必ずラウンドするぞ!と決意を固めております。関係各位におかれましては何卒、寛大なるご理解とご支援をこの場を借りてお願い申し上げます。

それにしても、時まさにゴールデンウイークに突入のタイミングでもあり、ウキウキ気分で海外旅行や温泉旅行。逆に優雅にお家でのんびりゴロゴロ満喫も混み合う状況を推測すれば、それなりの賢い選択肢のひとつです。

もちろん、ここが勝負のカキイレドキ的お仕事の場合はそちらに全力投球を!
何はともあれ思う存分に清々しいこの季節を謳歌したい気分ですね。

日頃は朝早くでかけて、ビルの谷間に埋没しがちで、そのまま夜遅く帰宅のビジネスパーソンもせっかくのお休みのこの時期、ぜひあらためてまわりの景色を眺めてみたり、自然に目を向けることを強くお薦めいたします。なぜならば、
木々は見事な新芽に彩られ、実に美しく逞しくそして生命力に溢れています。

考えてみれば、新緑の若葉萌え出るこの季節は、本来ならば生物は皆一様にきらきらと輝いて眩しいほどの輝きを放つ季節でもあります。

そこで、あらためて同じ生物としての<ご自身の輝き度>は如何ですか?

今日はあらためて自分も自然の一部なのだと意識しながら、<輝く秘訣>を輝いている人の考え方や習慣から学んでみませんか?という1冊のご紹介です。
ちょっとしたことが元気に輝くヒントになることを願って!

2007年4月28日土曜日

言い方の工夫

様々なリスクを想定した上で、<かける電話>の伝言の基本は<伝えたかったことのテーマに絞る>を貫きたいのですが、そうは言っても諸般の事情で止む無く、もう少し込み入った内容を頼まざるを得ないこともあります。

特にビジネスシーンでは会議や打ち合わせ等の日時や曜日や時間や場所の変更あるいは何かの数量の追加変更、はたまたメンバー構成の変更お知らせ等、可能ならばこの伝言で用を済ませておきたいことは実際には多々あります。

とりわけ出張先からの急ぎの連絡であった場合には、次の予定や移動の状況なども踏まえ、この<伝言>で一旦は完了にしたい気持ちは一層募ります。

そんなときに事前にわかりやすく<話を構成>しておけば、伝えるポイントも迷わなくて済むのは当然の現象であり、さらに聞き間違いそうなポイントへの言い換えへの意識が準備されていれば<鬼に金棒>ということになります。

そういえば、最近ではメールアドレスのアルファベットがなかなか一筋縄ではゆかない厄介な表現伝達課題ではありませんか?

この場合は伝言に限らず、当人同士のやりとりでも聞き間違いからのミスは結構発生します。聞き取りやすさへの工夫はすなわち、言い方の工夫が問われる課題でもあり、自分なりの置き換え表現にぜひ、挑戦したいものです。

中でも聞き取りにくいのは、<BとDとG>や<MとN>あたりでしょうか。

上手く伝わらないと、つい大きな声で繰り返しがちですが、それよりはこんな言い方で文字のイメージがビジュアルに浮かぶような工夫は如何でしょう!

【ベースボールのBです】【デンマークのDです】【ジャーマニーのG】でもよければ、まもなく突入の【ゴールデンウイークのG】でもOKですね。
【ニューヨークのN】と【メキシコのM】なら、おそらく間違えないはず。

言葉の言い方、使い方を鍛える道場的な機能がしっかりと見えてきますね。

2007年4月27日金曜日

伝言のリスクヘッジ

<受ける電話>の重要なテーマとして、確かな伝言の受け方にしっかりと向き合ってきましたが、<かける電話>というスタンスで見れば、不在相手への伝言姿勢は単純にその反転という具合で整理がつく代物ではありません。

「よろしければご伝言を承りますが?」と言われたら、<この連絡で伝えたかったことの主題に絞る>ということを肝に銘じておきたいものです。

せっかく伝言を聞いてくれるのだからと、まるで本人に話しているつもりのような詳しく長い伝言はいろいろな意味で危険を伴います。

なぜならば、<受ける電話>で練習したことを思い出してみれば、即、合点がいくはずです。つまり長く、複雑な話は聞き取るほうは大変だからです。

となれば、あれもこれもと詳しく述べないのが重要な原則です。
長々と話せば話すほど、伝えたいことが伝わらなくなる可能性が膨らんでゆくことをしっかりと認識しておきたいものです。

特に微妙なニュアンスはまず伝わらないと心得、<言わない!>が鉄則です。

たとえば、舞台のチケットを貰った御礼の電話で、「とても良い舞台で楽しかった。演出も素晴らしかった。但し、たまたま前の席の方が大柄で、おかげでちょっと見えにくかったのが残念でした」というような伝言はおそらく正確には伝わらないものです。ちょうど伝言ゲームなどで3人目あたりからは微妙に別の話になっていってしまうようなものです。

下手をすれば、「良い舞台でしたが、見にくい席だったそうです」と伝えられて、御礼の電話どころかクレームの電話に変化してしまう危険だってあります。

故に<舞台の御礼の電話でした。またご連絡します。>に絞るべきです。
電話の伝言に限らず、<感じたこと>や<詳しいこと>は原則、本人に直接言う癖付けが、意外に重要なラッキースタンスと心得ておきたいですね。

2007年4月26日木曜日

今時の必須用語

<かける電話>の基本技はあらためて申すまでも無く、<受ける電話>で微に入り、細に入り、確認した各種課題の反転となります。

すなわち、その1は【みずから名乗る】その2は【名指し人を告げる】その3は【相手の都合を尋ねる】という次第。このすべてを明るい声でハキハキ行うことが基本中の基本ワンツースリーです。

何といっても相手の状況が見えない電話の場合には、いかに都合よく本人が出た場合も、取り次いでもらってスンナリ相手が出た場合も、とにかく【今、話して大丈夫か否か】を尋ねることを徹底する必要があります。

なぜならば、かけた方には残念ながら<このまま話せる状況か否か>を判断できる材料もなければ、それを決定する権利も与えられていないからです。

ここでの決まり文句は「ただいま、よろしいですか」あるいは「今、大丈夫でしょうか」または「今、お話してもよろしいでしょうか」というあたりです。

さて、こう申し上げると、時々、ピシャリと反論されます。それはすでに受話器を持って電話に出ているのだから「いいに決まっているじゃないか!」というご意見であり、尋ねられるのがうっとうしい!というご指摘です。

たしかにごく普通に自分のデスクの電話ならば、<出ているという事は話せる証>ということです。がしかし、そうでもないことも意外に多いのが昨今の電話事情です。会議中もあれば、商談中、食事中、着替え中ってこともあります。

不思議なことに都合確認を怠ったときに限って、「今、話せない」という事態に遭遇するのはやはりマーフィの法則の為せる技なのでしょうか?

「今よろしいですか?2分で済みます」なんていう進化版のバリエーションも広がりつつあって、これは今時電話の必須用語と理解したほうが良さそうです。

2007年4月25日水曜日

心と姿勢の関係性

何事も継続の目安の最短はやはりよくある<三日坊主>でしょうか。

ごくごく個人的な記憶に照らせば、その筆頭に君臨する課題は<日記>ではなかったかと思い出されます。

たまたま実家の父が毎日、欠かさずに日記を書いていた姿の影響で実に何度もソレに挑戦したものですが、どうしてだか未達成課題のひとつです。

そうは言っても、さすがにこのくらいの人生キャリアを所有してくると継続の根幹に問われるものの存在がようやく見えて参ります。
すなわち解剖医学上は実態の無い<心>というものの有り様の重要性です。

何かに立ち向かう時の<心>の決意度や覚悟度みたいなものが如何ほどであるかによって、最終的な成果はほぼ見えてくるものではないかと思っています。

<心>で思っていることと<身体の姿勢>の関係性については、実は個人的にもビジネス的にも大いに目の離せないテーマとして、昨今の最重要かつ最大関心領域のテーマに急成長しております。

たとえば、<滑らかで感じの良い電話応対>にあっては、それを願い実現したいと思う<心>が数々の技と同時に育まれていなければ、やはりあるところでプツン!と継続が途切れることになりそうです。

それは強いて申せば、誰も見ていなければ急にお行儀が悪くなるよう感じ。

何気ない受話器の扱い方にもそれは見え隠れしそうです。忙しいときにフト気付いたら、肩と首の間に受話器を挟んで応対をしたことはありませんか?

何かを探しながら、パソコンを操作しながら、2本しかない手をフルに使うために受話器はこうして誰かの汗や誰かのファンデーションに塗れてゆくことになります。この姿勢はどんな<心>の表れなのか、しばしご考察を。

2007年4月24日火曜日

くだけず、すまさず

今や小さな子ども達までもが、一人に1台の携帯電話を所有する時代。

学校の校内では授業が終わるまでは使用禁止を呼びかけ、無事に学校に着いたら電源を切っておくようにというルールが設定される時代です。

つまり<電話コミュニケーション>はこれまでそうであったように、広く壮大な社会と自分の会社や家庭とを繋ぐ、はなはだ緊張感を伴う会話の手段では無く、ごくパーソナルな会話の手段としての進化プロセスを邁進し、その様相はかつて体験したことのないステージへと向かっているようです。

それゆえにほんの一昔前のように電話の時だけ、声がよそ行きになるなんてことは近未来の社会人では有り得ない実態かも知れませんが、今はまだ意外によくある事態として少し意識しておきたいと思います。

<かける電話、受ける電話>のその瞬間だけ、別人!っというくらい声のトーンが高くなってしまう傾向がご自身にはありませんか?

それだけ姿勢としては<真摯に電話に向き合っています>と言うことであろうことは認めつつ、それが妙に<取り澄ました声や話し方>になっていないかは、職場の仲間内でぜひ相互評価や相互点検課題に掲げておきたいものです。

なぜならば、<言葉使いが間違っている>とか、<その言い方はおかしい!>という次元ではない分、あえて指摘することもない課題として、見過ごされてしまいがちですが、あまりにも変化が大きいのはやはり違和感があります。

その一方で地声そのままのくだけすぎた声や話し方も課題を抱えています。
どこかに通常の会話モードよりは、あらまった話し方が問われるのも<電話コミュニケーション>ならではの礼儀かもしれません。

【くだけすぎず、すましすぎず】この微妙なさじ加減へのこだわりが、人の気持ちが評価する領域にしっかり寄り添う近道なのかもしれません。

2007年4月23日月曜日

電話促進タイム

ビジネスシーンで電話をかけるときに、1日の中で最もふさわしい時間帯がどこなのかという標準モデルを探り出すことは現実問題として不可能であり、かつまた必要重要事項でもありません。

但し、特定個人ならばある程度の好都合タイムの目安算出は絶対に可能なので、ターゲット別のベストタイム・バッドタイムテーブルくらいは職種によってはきちんと掌握して整理しておくことが必要かもしれません。

こういうことはおつきあいが長くなれば、わざわざノートがなくても頭の中にしっかりファイルされていきますが、その土台を作る時期にはできるだけ本物の記録でビジュアル管理が能力向上の鍵を握ります。

加えて生理学的側面から人間を眺めたときに、個人的には<能率曲線>との関わりから判断して午後の<アフターランチピリオドタイム>がいいんじゃないの!とかねてより思っております。

どなた様にも実体験がおありのように昼食後のひとときは<食後の句読点>として強烈な睡魔に襲われやすい時間帯です。多少の個人差や状況差はありますが、食後の1時間強は難しい会議はできればご遠慮したいタイミングです。

全身を駆け巡る血液の多くが食べ物の消化作業と言う筋肉運動支援のために胃に集約されている間は、考え事にも一方的な座学にも不向きです。

しかも、この季節の午後の眠さは格別。いくら忙しくても、どれだけ意欲に満ち満ちていても、眠いときは眠くなる生理学的現象に電話は案外、有効かも。

資料作成しながらうつらうつらはあっても、受話器片手に電話で話しながら船をこぐ!という光景をこれまで1度も拝んだことはありません。
となれば、午後の時間帯はお互い様に睡魔対策と割り切って<電話促進タイム>にすればよいのにと思ったりもいたします。お試しになりませんか?

2007年4月22日日曜日

人づきあいのコツ(著者:今井登茂子)

タイトル:人づきあいのコツ
著者:今井登茂子
出版社:オーエス出版
1、300円(税抜)

ここのところ急激に社会人以外の中高生やら各種専門学校生・短大・大学生に向けての<マナー研修>への注目度が高まりつつあるように実感しています。

こんなふうに申し上げると中高生はともかく、一般的には就職活動を前提とした、短期速成型のマナー講習の展開が容易に想像されます。パッパと身につけて、要領よく面接で好印象ゲット!みたいなイメージでしょうか。

しかし現実の様相は意外にも地味で堅実です。ゆっくり時間をかけてあるいは体系だって確実性に軸足を置いた取り組みニーズが年々増えてきています。

とあるファッションビジネス専門学校で毎年4月に新入生を対象にした<コミュニケーションマナー>セミナーを実施して、確か今年で6年めになります。

このセミナーの内容は今から始まる学生生活の中で、日々じわじわと鍛えておいた方が絶対に得だ!という対人関係の基礎のマナーを伝えるものです。

ファッションという<専門性>と共にこれから学んでおかねばならない大切なテーマとして<自分のマナー力>の重要性に学校が睨みを利かせる好例です。

かっこよく言えば、決して<就職活動用>ではなく、やがて世の中にしっかりと自分を表現力する方法論の獲得こそが狙いという志でもあります。

社会人直前になって、あわてて俄か繕いで身につけても歯が立たないソレにあちらこちらで遅まきながら覚醒のうれしい兆しなのかもしれません。

対人関係のマナー力というテーマに向き合って、すでに数十年になりますが、今回ご紹介する1冊は個人的にも親しくさせて頂き、この世界のトップランナーのお一人として、サラリーマン時代から尊敬している今井登茂子さんの数多い著書の中からご紹介いたします。

2007年4月21日土曜日

状況認識力の問われる一言

電話をかけるタイミングを意識してみると、一般的な会社での電話のラッシュタイムが見えてきます。もちろん業種や業態によりその時間帯は異なりますが、概ね、始業直後、昼食休憩直後、終業1時間前あたりは混み合います。

ここに月初、月末などの時期のタイミングも重なれば、1週間の曜日におけるタイミングも要素としては重要に重なり合って複雑度が増します。

たとえば、月初の月曜日の朝1番などというのは朝礼やらミーティングやら会議などが目白押し。故にこのあたりは避けたいタイミングと言えます。

また俗に<ゴトビ>または<ゴトウビ>と呼ばれる5の付く日や10のつく日は支払いや入金等の兼ね合いで忙しい所が多く、状況によってはかなり殺気立っている事態もあるため、よほど急ぎでなければ避けたいタイミングです。

あるいは<六曜>も相変わらず影響大。特に季節の良い時期の<大安>などは結婚式やお祝い会で忙しいことも多く、そんなことにも気がまわるようになれば、相手の状況への高い配慮が自然に身についてゆくことになります。

このあたりはキャリアに比例して身についてゆくノウハウですが、電話の記録やメモしておく習慣があれば、年間・月間・週間、更には季節や天候もどんなふうに影響するのかが比較的早くに見えるようになります。

そしてこうした視点の有無が実は当方の都合優先で、一方的にかける電話の最初の一言に<言葉の姿勢>となって如実に表われることになります。

始業前ならば<朝早くに申し訳ありません>とさらりと一言。昼休み時間なら<お休み時間に恐縮です>と休憩泥棒に謝罪の一言。あるいは多忙が推測できるときには<お忙しい時間を承知で失礼します>と言い方は如何様にも。

その状況にふさわしい活きた言葉が使えるかどうかは、まずは向き合う姿勢が問われていると意識したいですね。

2007年4月20日金曜日

シンクロニシティ

電話をかける準備が整ったら、ようやく電話をかけることになりますが、ここでまた少し意識しておきたいことがあります。

それは相手の状況を配慮した電話をかける時間帯やタイミングへの意識です。

冷静に考えてみれば、電話が掛かってくることを的確に予測できる人はいません。つまりいつも不意にかかってくるのが電話です。すなわち電話は相手の都合関係なしのかなり強引で一方的なコミュニケーション手段であることをあらためて認識すれば、相手の都合への視点が自ずと強化されることになります。

そういえば、いつもタイミングの悪い電話もあれば、なぜかグッドタイミングの電話もあります。おそらく、たまたま偶然のことでもあるのでしょうが、ある程度、事情がわかっているならば、避けられることや、反対に好都合な時間帯をゲットできる確率も当然高くなるとは思いませんか?

一般常識としての時間帯だけでなく、ピンスポットでどの人のどの時間帯が良いのか!という情報精度が問われているのかもしれません。

もしこれまでが、電話をかける時間帯やタイミングに対して、あまりにも無頓着であったのならば、ほんの少し、目を凝らしてみれば、はっきりと何かが違って見えるようになりそうですね。簡単な電話記録みたいなものを取るだけでも案外、有益なデータや傾向がつかめるかもしれません。

その一方で不思議なのは、以心伝心と言うか、<今かけようと思っていたらかかってきた!>みたいな現象です。心理学者のユングの言うところの超意識のつながりがもたらす共時性、すなわちシンクロニシティに関してはデータ分析の成果ではなく、<ふと気になった時>の現象のようなので、このタイミングも実は密かに鍛えたい課題です。

誰かや何かがフト気になった時、後回しにせずにスッとダイヤルしてみることがラッキーな種に繋がればいいですね。

2007年4月19日木曜日

上手さの意味

とかく<上手に話す能力>と言えば、生まれつきの才能がなければとか、特殊なセンスの問題と錯覚されがちですが、以前にも申し上げた通り<話すは自然、聞くは教養>であって、話すこと自体がさほど難しいわけではありません。

もちろん多少の得手不得手はありますが、大勢の聴衆の前でスピーチするのとは異なり、あくまでも1対1の会話に問われるソレは普通に話が出来れば、十分に上達をめざせるステージに立派に存在しています。

生来の口下手を理由に、電話に出なくても良いのなら話しは別ですが、普通の社会人であればそんなことが許されるはずもなく、どうあがいたって取り組まざるを得ない以上は楽しく割り切って上達を目指す努力に邁進したいものです。

それにつけても誤解されがちな課題を今1度、見つめるならば、わかりやすく話せることが重要なのであって、スラスラと流暢に話せることが求められている訳では決してないというあたりでしょうか。

俗に<立て板に水>というような話し方が電話の場合に求められるはずもなく、言葉のキャッチボールが対面以上に正確に要求される以上は、聞き取りやすく、わかりやすいということが最も重要な課題となります。

そのために<構成力>という話の組み立て方が大切となる訳で、これを練習せずに上手く出来ることの方がむしろ不可解かもしれません。

たしかにその一方で身体の姿勢や呼吸の仕方、あるいは顔の表情など、声の大きさや口の開け方が原因で生じる話し方の課題も絡み合って、事態は一層、複雑に見えてしまいますが、こと構成の不出来さという点においては、単に手間隙を惜しんだ努力不足の結果だけのことではないかと思っております。

声と言葉と話し方が頼りの電話応対にあって、しっかりと話を組み立ててから受話器を取ってかけるという習慣は、面と向かった時の話し方を飛躍的に向上させる秘訣かも知れません!

2007年4月18日水曜日

話の構成力

何某かの用件があって、これから電話をかけるときに<言うべきこと>を素材としてポストイットに書き出し、それを並べ替えながら、簡単な話の流れを決めるということは、つまり<話の構成>を考えることになります。

この<話の構成力>という能力はお気づきの通り、何も電話応対にだけ求められるものではありません。むしろ日常会話の中でこそ必要であったり、あるいは商談や会議さらには研修会やセミナーなど、<要領よく話す>と言うことの大元の力として非常に重要な能力のひとつと言えます。

これが<かける電話>の準備段階において日々、鍛えられるものだとするならば、こんなに効果的かつ有益な挑戦は他にはないとさえ思えるはずです。

となれば、初期投資としてのポストイット代も高いどころか、ずいぶん安い!必要経費じゃないかと!大幅にものの見方は変わりますね。

<話の筋が見えない>とか、<何が言いたいのかわからない>とか、<いつも話が思わぬ方向に飛んでいってしまう>とか。わかりにくい話の様相は一見すると人それぞれのようではありますが、実際の原因はやはりこうした基礎の準備不足という共通項にしっかり根ざしていることになります。

そしてこのことはやがて人に何かを指示したり、指導するときにも間違いなく問われる能力であり、長い年月をかけなければ完成しないその初めの一歩がここにあることに是非、真摯に向き合いたいと思います。

「まず、先日の御礼を言う。次にこの話をして、その中でこの質問を投げかけ、その反応によってはこの話を持ち出し、意向を確認する。その結果、このお願いをする、あるいは提案をする。最後は先週の展示会の盛況振りに感心したことをお伝えして終える」というようなストーリーを考えることになります。

対面の商談ならば、このポストイットメモを持ち出すわけにはいきませんが、電話応対なればこその見えないと言うメリットをしっかり活用したいですね。

2007年4月17日火曜日

要領への準備

毎日たのしく仕事に取り組むためには、やはり知っていることや出来ることが多ければ多いほど好都合なのは当たり前の話です。

そこで仕事はもとより、日常生活のあらゆる場面での<滑らかで感じの良い電話応対の獲得>のために、あらためて<かける電話>の基本についても整理をしていきたいと思います。

視点としては、新人さんにもそれなりのキャリア組みの皆さんにもお役立て頂けるように、この季節ならではの<初心、忘するべからず>の精神にも、それから理想にも照らして、さわやかに<かける基礎>の点検をめざします。

そもそもこの日記が電話応対に突入したのが約2ヶ月以上も前のことですが、その初めの頃にも少し触れたように、<受ける電話>にメモが必須ならば<かける電話>にも同様にメモはなくてはなりません。

特に新規のお相手の場合、あるいはまだしっかりしたコミュニケーションが取り合えていない仕事先の場合などは、何を話すのかを5W2Hで整理した上で、さらにその話の順番もしっかりとシュミレーションすることが大切です。

実際のやり方としては小さめのポストイットに話の要素を書き出す。それを話の流れに沿ってどの順番がわかりやすいか、並べ替えながら、効率と言う側面からも置き換えをしてみる。こういう作業が必要です。

いちいちポストイットを使うなんて贅沢!かつもったいないと言う見方もありますが、頭の中の思考をビジュアルに抽出してかつ順番を整理するときには、やってみれば、置き換え自在のとても便利な小道具と気付きます。

複雑な内容や主題ではないけれどこのタイミングで言っておきたい何かや、いい忘れたくない何かなども、書き出してみることで<言い忘れのロス>が解消され、かけ直すという2度手間の改善につながります。
つまり<要領よくかける>という技のスタートラインという次第です。

2007年4月16日月曜日

楽しむ姿勢は決意から。

早いもので、4月も半分が経過し、今週からは折り返しになります。

新・社会人としての日々はそろそろ会社の中の様子が見えるようになって来たというあたりでしょうか?この時期になるとようやく緊張もほぐれ、その分、急速に初心が消えかかる頃でもありますね。そこで姿勢点検です。

<好きこそ物の上手なれ>と言って、人は誰しも好きなことだと一生懸命やれる、すると上達も早い!だからより好きになるという有難いプロセスがあります。

反対に同じことでもどうも苦手だと思って、嫌々取り組んでいるとなかなか身につかず、余計にきらいになるという嬉しくないプロセスもあります。

一般的には前者を善循環とか、好循環といい、後者を悪循環と言います。

どうせ取り組むのならば、<好きだから素早い上達、その結果さらに好きになる>というプロセスのほう断然が良いに決まっています。

故にどんなことも基本的には楽しみながら取り組むことが殊のほかに大切であり、その結果はおそらく相当な成果の差に繋がるものかと思われます。

となればこそ、今の時期はどんな仕事にも楽しみながら取り組むという姿勢の構築こそが最優先される課題といえるのかもしれません。
最大の課題は<楽しむ>という密かな決意を持つことです。傍目にいかにも楽しそうなことだけでなく、そうでないことにも<楽しむ>姿勢の徹底をめざす。

まだまだ研修が継続中の方も、すでに実務についておられる方も状況は様々ですが、何はともあれ、たのしく毎日を迎え、たのしく目の前のことに向き合う決意と姿勢の継続が、逞しい未来のために是が非でも必要です。

新人さんもかつての新人さんも、あらためてそんな姿勢の点検をしてみてください。今日はたのしく集中することできた1日でしたか?

2007年4月15日日曜日

メンタル・タフネス(著者:ジム・レーヤー)

タイトル:メンタル・タフネス
著者:ジム・レーヤー
出版社:KKベストセラーズ(文庫)
676円(税抜)

何事であれ、上達をめざして練習を重ねることは楽しくもあれば、大変でもあります。当然、向き不向きもあって、かなりの個人差も生じます。

ちなみに練習による効果の表れ方は学習内容や困難度によって大きく変化するようで、それをグラフに表わしたものを練習曲線とか、学習曲線と言います。このグラフは練習回数を横軸に、学習量を縦軸にしたもので、大きく分けるとそのパターンは6タイプに分かれます。

最初は下手でもあるところからグングン伸びるタイプもあれば、初期効果で飲み込みは早いものそこから時間がかかるタイプ。あるいはやった分だけ着実に成果の見られるタイプなど。中には練習の途中で進歩が一時停滞し、そこを乗り越えればまたグンと成果の見えるタイプもあり、あきらめないことがやはり大きな鍵を握るものと思い至ります。

俗に朝から晩まで!とか、来る日も来る日も!みたいな言い方で反復練習の必要性を耳にしますが、もし、今現在、飽きることなく相当、続けられる何かがあるならば、それは間違いなく才能を発揮できる分野の可能性が高いので、それが何であれ、コツコツと継続されることをお奨めします。

というのも、やってみたいとか!面白そうと思う自体が実は適正の証拠であり、ちゃんと取り組めば、メキメキと才能を発揮できる可能性があるからです。

不思議ですが、人間は本能的にそれらを知っているのだと言うことが、残念ながら、なぜか若いうちはわからないようになっているようです。

と言うわけで、いささかハードワークにへこたれ気味な気分転換とハイストレスやらプレッシャーにタフに立ち向かいたい今日この頃、精神力の鍛え方の書籍を久々に自宅書庫のあちこちから拾い読みした結果、本日のご紹介したい1冊。

2007年4月14日土曜日

型破りのためにハマル

芸事にしてもスポーツにしても長い歴史の中で積み上げられてきた世界の中で、共通して言えることは、その基本形をまずはしっかりマスターすることが間違いなく上達の秘訣ということのようです。

この上達のための非常に効率の良いプロセスを「型にはまる」と申します。
型にはまって、その通りに出来るようになることを<型通り>と言い、そこまでにはそれなりのうんざりするような単調な繰り返しが必要です。

耳で聞いている分には、いとも簡単な言葉も、実際に言うとなればメチャ難しいのは電話応対の定番フレーズで十分、ご理解くださったはず。

受話器片手ににこやかに対応しながら、スラスラとメモを取り、まるでテープレコーダーのように見事に伝言を復唱し、「承りました」や「喜んでお引き受けいたします」などという一言がさらりと難なく言えるようになるまでには、やっぱりそれなりの時間と練習が必要ということです。

そういえば、「型にはまる」プロセスが如何に重要であるかを強調する表現として「形無し」と言うのがあるくらいですから、いろいろ文句はあってもまずは型通りに従ってみるのがビジネスマナー上も対人関係上も得策と言えそうです。

その結果、いつかは<型破り>と言われるようなオリジナリティ溢れた技を生み出す!というのが、どうも最も賢いやり方だということを身をもって学ばせてくれたのが長いサラリーマン生活の日々でした。

特に電話応対などは昔に比べれば、電話そのものへの抵抗感は飛躍的に薄れ、場数的経験だけは相当、積んできているだけに、社会人としての決まりごとにどれだけ素直に耳を傾け、その<型にはまる>ことが出来るか。

問われているのは、その切り替えへの柔軟性なのかもしれません。
自分なりの言い回しではなく、ビジネス電話の言葉の型にはまってますか?

2007年4月13日金曜日

知らないことへの向き合い方

【わからないことや知らないことが恥ずかしいのではなく、それをそのままにしてしまうことこそが恥ずかしい】といつも思っています。

それは誰にだって知らないことがあって当たり前なのに、立場によってはそれが許されないと錯覚しないためであり、その結果、知ったかぶりをしないためでもありますが、これ案外、重要な姿勢じゃないかと思っております。

なぜならば、誰かに何かを尋ねたときに相手の反応を見ていれば、なぜかストン!と真偽が見えることがあります。特に<本当は知らないくせに!>今、知ったかぶりをした!ということほど、わかってしまうように思います。

但し、それをわざわざ追求するのも大人気なく、その結果、双方に居心地の悪さが生まれるだけだからと多くの場合は知らぬ顔をしてやり過ごします。

けれども1番、肝心なことは、その瞬間に<知らないことをごまかした>という印象が静かに密かに築かれることにあります。

この積み重ねは決して信頼には向かわず、それ故、時には多少、恥ずかしくてもあっけらかん!と正直に知らないと言える癖付けがはなはだ大切です

<知れば知るほど、知らないことの多さに気付く>という実に爽やかな逆説的側面も踏まえるならば、何かに謙虚に向き合うためにとても重要なものの見方、向き合い方がそこにあるように受け止めています。

日々の電話応対の中で「こんな場合はどういえば、いいのだろう?」と思ったことや、「今の言い方って正しい?」と悩んだときに、適当にごまかしてやり過ごすのではなく、堂々と恥ずかしがらずに質問しましょう!

この時期は大いにそれが許される季節だからこそ、素直な不出来さでラッキーな姿勢の根本形成をめざしたいものです!

2007年4月12日木曜日

OJTの価値

<誰かに教えれば倍、学ぶことが出来る>と申しますが、それはまさしく名言であって、研修の現場、指導の現場はある意味、どなた様におかれましても最大にして最高の学習機会ではなかろうかと日々、実感しております。

そこで職場の諸先輩におかれましては、電話応対ひとつも、現場で問われるアレやコレヤをくれぐれも自己点検の素材にして頂きながらも、後輩やら新社会人の指導のネタとして積極的にご利用くださいますことを願って止みません。

その際、指導の名の下にお手本を見せようとしたら、あらためて自分でも出来ないことなどに気付いたりして、大いに効果的なこともあれば、基本はともあれ、自社ではこれを別の形に進化させた方がよろしかろう!などという発見などもあって、そこで大いなる指導の醍醐味に向き合えれば一石二鳥。

いずれにしても<誰かへの指導>が仕事として上司に命令されない限り、ご免被りたいなどと内心思っている内は、まともな社会人と認めてもらえないだけでなく、せっかく<教えながら学び>を深めていける大きなチャンスを放棄している愚か者というレッテルまで背負わされることになります。

しかも面倒見の悪いそのツケは、まわりまわってやがていつかは支払わなくてはならず、それが先送りになればなるほどその嵩も重さも増すものとなぜ、気付くことができないのか、他人事ながら不思議でしょうがありません。

先週、お邪魔した松山の工場で外を歩くときに義務付けられている帽子着用をうっかり失念していた先輩に、新人がそれを指摘する場面に居合わせました。
言った新人も立派なら、すかさず<申し訳ない、忘れてた!>と反省した先輩も立派。実にスカッ!とさわやかなOJTの一幕でした。

まさに<教えることは学ぶこと>であって、それは現場でのOJTの最大最強の価値であり、お金を払ってでも体験すべきことと認識したいものです。
OJTに溢れた職場ですか?今日はそんな点検もしてみましょう!

2007年4月11日水曜日

電話の時間

もちろん業務の種類や繁閑や時期にもよりますが、一般的なビジネスシーンにおいては1日あたり平均してどのくらいの時間を電話に出て過ごしているのでしょうか?そんな素朴な疑問を抱きながら職場をあらためて見回してみると、とんでもなく長電話の方がたいてい一人や二人はいらっしゃるものです。

皆さんの職場ではいかがですか?過去の個人的経験を元に独断的に物申せば、長電話の方ほど、自覚症状が希薄で自分で自分の電話が長いということをほとんど気付いておられないように思いますが、いかがでしょうか?

電話機における通話時間表示や料金表示はまさにこうした事態への対策仕様と思えますが、不思議なことにこういう方々は見事にそこをご覧になりません。

そんな状況を常日頃、横目で睨みつつ、通話時間を気にしておられる方はむしろ手際よい電話応対のお手本みたいな方々であって、誠に人間というのは自分の事が一番見えない生き物だと思い至ります。

ちなみに<長い話は嫌われる>という原則に照らすまでもなく、お互い様に限られた時間という有限資源を無駄にしないためにも<通話時間>はあらためて原価意識を持ってきっちりと向き合いたい重要な課題です。

少なくとも、電話をかけた場合も受けた場合もその瞬間から時間を意識する癖付けがなされているかどうか、あらためて自問自答したいものです。

そこで出来るならば、今日は1通話におよそ何分くらいを費やしているのか?かける場合も掛かってきた場合にも、その瞬間に時計を見て時間計測をしてみては如何でしょうか?

そして何回くらい、掛けているのか?掛かってくるのか?一概には言えないのは百も承知ながら、実態の掌握が改善の出発点となるのも事実ですから。

定期的に意識しなければ、緩んでしまう大きな箍のひとつが時間感覚であるならば、<感じの良さの評価>にはこれもまた大切な因子と心得たいものです。

2007年4月10日火曜日

チャンス到来

あくまで日本国内ではありますが、あっち行ったり、こっち行ったりしながら、新社会人との連日の接点のおかげで、当方の心身まで若返りそうなこの季節はあらためて基本の獲得の重要性にしみじみ身の引き締まる頃合でもあります。

俗にいう<型にはまるチャンス>は電話応対のみならず、ビジネスシーン全般課題において、まさしく今、こここそが絶好のタイミングと心したいもの。

そしてそれはこの春、新・社会人になったばかりの日本国内75万人だけのチャンスだけではなく、今更ながら基本の獲得に手を抜いてしまっていた全ての御仁へのまたとないチャンスの季節でもあります。

つまり寄って集って、知らないことや疑問に思うことを尋ねあったり、教えあったりして、一気に基本対応力の水準を上げちゃえる時節到来という次第。

この時期にはぜひとも新人に何かを教えるふりをしながら、堂々とマナーブックなんぞを紐解いて、そこかしこを入念に眺めなおしてみたいものです。

あるいは問われたおかげであらためて、具体論の乏しさに絶句する所作の数々も、本当はどうしたらよいのだろう?と同僚と情報交換したいものです。

はたまた、職場に蔓延する悪しき慣習を若手指導の名の元に一掃、刷新なんて荒療治が功を奏する年最大のリボーンチャンスでもあると気付きたいものです。

特に新人研修を終えたフレッシュマンが早ければ、そろそろ職場に顔を見せ始める今週、来週あたりは新人の初々しさにあやかって、自らの初心ブラッシュアップにも有効なタイミングでもあることに静かに注目したいものです。

電話に出る、その刹那に、今この受話器の向こうにいるのが新社会人かも知れないと思うだけでも声が言葉が優しくなりませんか?

2007年4月9日月曜日

取次ぎ電話への出方

一般的なビジネス電話において、つい蔑ろにされがちな<不在対応>を主体的かつ積極的な<伝言受信機能>で対応することは、しっかりした担当者という個人の印象のみならず、会社の印象自体を信頼方向に向かわせてくれる有難い効果がありそうです。じっくりと長い眼で向き合いたいものですね。

その一方で、掛かってきた電話をすぐさま名指し人に繋げる場合ももちろん多くあります。その応対とそれを受けての好感度な応対を考えて見ましょう。

●営業の田中さんをお願いします
○田中でございますね。少しお待ちくださいませ。只今、田中に代わります。

ここで<保留>にし、名指し人に電話を回して誰からの電話なのかを伝えることになります。そこで本人が電話に出ることになりますが、電話の相手がすでにわかっている以上、相手によってはその時ならではのタイミングに合わせた第一声を意識して工夫したいところです。

たとえば、もし、何かの会合でお世話になったばかりの相手からの電話ならば、
<先日はありがとうございました。田中でございます。>とまず、感謝のメッセージで出るのも案外、感じの良い応対です。

あるいは何かのお返事の電話なら、<お待ちしておりました。わざわざのご連絡、ありがとうございます。田中です>とも言えますね。
最もシンプルな場合は、<いつもお世話になっております、田中です>
<お待たせいたしました、田中です>で一言添えて名乗りたいものです。

<はい、田中です>と名乗る以外の電話の出方をいくつお持ちでしょうか?

つまり、相手がわかっていながら<あ、どうも>や<はい>だけでは無愛想のレッテルは免れず、良い対人関係を築きたいと本気で願っているとは到底、思えないものと思うのですが、、、。
思いを言葉にしてゆく技も毎日鍛えることで、確実に上達させたい春です。

2007年4月8日日曜日

友達力で決まる(著者:親野智可等)

タイトル:友達力で決まる
著者:親野智可等
出版社:光文社
925円(税抜)

仕事柄、さすがに今月はハードな研修の日々を過ごしておりますが、甲子園の優勝が決まった日には、その地元、静岡で100名のフレッシュな採れたて新鮮・新社会人との出会いを頂いておりました。

一旦、京都に戻って今度はここ数年恒例の四国・松山へ。そこでまた新たな出会いを頂き、高卒、大卒、男女合わせて、合計250名との数日。

さらに本日、夕刻から東京に移動して明日以降もまた別なメンバーとの出会いがあちらこちらで予定されております。
もちろん、基本的には研修会やら講演、セミナーでの出会いであり、ビジネスモードの名刺交換を伴うものとはいささか毛色が異なります。

とはいえ、出会いは出会い。さっき何気なく計算してみたら単純に考えて今月だけでおそらく1000人以上の未知の方々と出会うことに気付きました。

しかもその構成は中学生・高校生・専門学校生に新社会人と年齢層の若いことが今月の出会いの大きな特徴とも言えます。

我ながら嬉しいビックリの数ですが、おそらくそのほとんど全員の方にもれなく、この<京都流>のことをご紹介するはずなので、まもなく1周年を迎えるにあたって何やかやとお忙しい運営事務局の方々にあっては、ぜひ、これを大いに励みやらプレッシャーやらにしていただければと願う次第です。

ちなみに先週に引き続き、今回ご紹介する本もこういう出会いの背景が大きく影響してやはり、教育系となりました。


公立小学校で23年間教師を務め、2003年10月より無料のメルマガ<親力で決まる子供の将来>発行開始、以来各方面から注目を浴びる大活躍の御仁。

2007年4月7日土曜日

伝言か、用件か。

製品の品質管理だけではなく、顧客との向き合い方や経営管理の世界でもゼロディフェクト(不良発生率ゼロ)を目指す取り組みは様々な企業で実践されています。それはたったひとつの不良がもたらす事態の深刻さを熟知し、だからこそ絶対に発生させないという姿勢や環境整備が重要である証です。

ところがトラブルのもとになる、聞き違いやいい間違いが、残念ながら電話応対では悪気なく日常的に発生しがちです。

状況証拠として録音記録を残す対応もありますが、特殊なケースで無い限り、不愉快なしこりが残り、賢いやり方とは言えず、それに比べたら、復唱というほんのひと手間でリスクを回避したほうが人間関係上、絶対に効果的です。

決着の付かない水掛け論を避けるためには、どれほど自信のあることでも、念には念を入れる姿勢の徹底が問われる課題であり、そのためには掛け声では無く電話応対の具体的行動姿勢の一つとして<復唱>の再徹底が必要です。

そのときにその場で、気付いておけば笑い話で済むことが、そうはならなくなることも現場にいれば、枚挙に暇がありません。このあたりは聞き耳効果も総動員してお互い様の体質を鍛え、企業体質の根幹醸成に挑み続けたいものです。

ちなみに復唱の定番フレーズの『もしよろしければ、ご伝言を承りますが』の<ご伝言>を<ご用件>に言い替えると微妙な変化が愉しめます。

<伝言>と尋ねた場合は概ね、反応が簡単、手短です。たとえば『電話があったことをお伝えください』とか『明日、午前中に連絡が欲しい』とか。

ところが<用件>にしてみると、勢い内容が濃く、複雑になりがちです。

微妙な言葉のニュアンスの違いの為せる業としてかねてより実感していることのひとつですが、言葉の使い方の難しさや奥の深さをぜひ、実践でお試しアレ!

2007年4月6日金曜日

信頼を育む基本

しっかりした電話応対のための基本動作の徹底検証として、この季節限定で取り組みたいのが伝言受信後、<手元メモを見て復唱しているか>を職場の常識行動として点検してみてください。先輩も後輩もぜひ、お互い様にちゃんと書いたものを眼で追いながら復唱しているかどうかを注意深く観察を!

なぜならば、いつ如何なる時にも、ミスを発生させない覚悟を裏づける動作としての<見て復唱>は意外にも実践されていないことが多いからです。

むしろ、いつのまにか、メモらなくても復唱できるほうがベテランらしくて良いような間違った認識になっている傾向すら見受けられます。

安全を守る動作が一見、退屈でどれほど愚直に見えても、それは日々徹底されなければならない重要な課題であるように、信頼につながる基本動作として復唱は伝言メモを見て行う!これをぜひ職場で再徹底させたいものです。

そのメモを見ながら、行う復唱の定番フレーズとしては
<それでは復唱いたします。△△△●●●、以上でよろしいでしょうか>
となります。または<では繰り返します>も一般的なフレーズです。

更に続けて<私、○○が承りました、●●に申し伝えます、お電話ありがとうございました>と言えれば安心感も一層増します。

伝言内容を聞き取った以上、その内容を復唱するのは信頼を培うビジネスマナーとして当然の義務と認識したいものです。
時折、伝言を聞いてくれるまではよかったものの、聞いた後の対応がただ『わかりました』としか返されないケースではいささか不安になるのが本音です。

伝言を受けた責任者としてその内容を簡潔に復唱し、最後に<自分の名前を名乗る>ことも当然のことなのに、これまた案外疎かです。しかもそれはせっかく名前を覚えて頂けるラッキーなチャンスの放棄でもあります!大いに反省。

2007年4月5日木曜日

復唱はメモを見て!

ちなみに、その都度、尋ねていく<小返しテクニック>は悪気ない勘違いや思い込みからの言い間違いを発見しやすい有効な技でもあります。

たとえば、こんな感じになります。
●来週の火曜日の打ち合わせの時間変更なのですが、、、
○来週の火曜日と申しますと、4月の10日でよろしいですね?
●えっ、10日じゃなくて11日ですよ。あれ、水曜か、失礼。水曜でした、、、

曜日は結構、危険な代物なので、鵜呑みにせずに正確な日に置き換えます。
また時間に関しては、午前午後の言い回しの中で、十五時なのか、五時なのか。あるいは一時や七時、六時や九時も間違いやすい表現です。

業界チックに<朝イチ>などという言い回しや<午後二>になどと言われたら、<小返し>で声に出しながら、頼りになる先輩に眼で問いかけます。先輩はそれは9時!と両手で9の数字を作って見せるというような連携プレイになればしめたものです。それを見ながら<朝イチと申しますと、午前9時でよろしいでしょうか?>としっかりとした投げかけができることになります。

これを手元のメモ用紙にどんなに字が汚くても良いので必ず書き取ります。
もちろん書くのはポイントのみ。<11日、朝9、打ち合わせ、変更>あたりの文字が書けていれば、どんな書き方であろうと十分です。

何より大切なのはこの手元メモを見て、伝言内容を復唱することにあります。
この季節は基本の再徹底のつもりでそこそこのベテラン社員もぜひ、この点に注意を払ってみてください。いつのまにか気付いたら、書くことがおろそかになり、仕事に慣れた分、今、聞き取った内容をアタマで記憶して、それを復唱したりしていませんか?

ミスの無い伝言のためには、書いたものを眼で見て復唱する、これが基本です。

記憶の復唱の怖さは電話を切った直後に別の電話が立て続けに掛かってきた折などに伝言漏れとしてトラブルの種になることを肝に銘じて基本の徹底を!

2007年4月4日水曜日

職場一丸作戦

もし、今目の前でオロオロと電話応対に行き詰っている誰かがいたら、四の五の言わずにすっと救いの手を差し伸べることが出来きますか?
この季節には、できればそれなりのキャリア組みの全員が意識して、そんな気の利く先輩社員をめざして滑らかな電話応対に全力投球したいものです。

なぜなら、電話応対ひとつも非常に大きな企業評価の一因であって、自分だけがいくら優秀でも他の誰かが出来きていなければ、結果は推して知るべし。

特に電話応対の悩みの種のひとつに、同じ事をそう何度も聞き直せないという課題があります。社名然り、個人名も然り、住所も然り。

<恐れ入ります、もう1度お聞かせくださいますか?>と尋ねて、それでも聞き取れないときにもう1度繰り返し尋ねるためには相当な度胸か、もしくは場馴れが必要です。これをなんとか職場の知恵と工夫で乗り越えられないものか。

そこで日々の電話応対の習慣として、この時期、特に意識して取り組んでみたいのが、こまめに声に出して行う<小返しテクニック>の実践です。

これはスラスラと伝言内容などを全部、聞き終えてから復唱するのではなく、内容を聞きながらその都度アレ?と思ったことを尋ねる方法の応用です。

こうすることで受話器を握っている当人にしか、聞こえないという電話、最大のハードルに職場の仲間の衆知で向き合えないかという作戦です。

たとえば、どうしてもよく聞き取れない社名の場合に、それをそのまま声に出してみます。<はい、エイビシー?商事様でいらっしゃいますね?>
と、隣でそれを聞いた先輩がそれは<恵比寿商事様>のことだ!と気付いて、<え・び・す>と口を大きく開けて伝えられたら、最高ですよね。

これぞ、職場一丸のオープンな<聞き耳の効果>の実践の醍醐味です。

2007年4月3日火曜日

精度向上への支援策

手元のメモ用紙は基本的には職場単位で資源の有効活用のために保存されている、不要になった資料やら失敗コピーの裏紙利用が最も便利です。

これを適宜、裁断して指定の場所にストックしたり、あるいはリングに通して机のどこかに吊り下げたり、という裏方的作業は月初の掃除の後に集中して行うなど、業務バランスを見ながら、定例化しておられるケースが多いようです。

また業種や業界によっては電話のメモが何某かの記録として保管が義務付けられている場合もあります。そんな場合は各人に貸与されているノートにメモを取るようですが、一般的には手元メモはあくまでも記憶の手助けとして自分さえ読めればOKなので、とにかく汚くてもしっかり書き取ることが肝心です。

その後、別のメモ用紙に伝言内容を書き移して不在の当事者のデスクに貼り付けたら、初めに書きなぐった手元メモは捨てることになります。

こうして一連の作業プロセスを捉えてみれば、とても簡単に思えますが、実際にやってみるとなかなかどうして思うようにはいかないものがあります。

何より聞きながら書く!というのは、慣れないうちは、相当に難しいものです。
新人はもとより、新しい部署に異動したばかりの状況では耳にする言葉が理解できないという別のハードルとの戦いも用意されています。

考えてみれば、そうしたことを初々しく眺められる貴重なタイミングがまさに今の時期であり、職場単位でこれを有効活用しない手はありません。

たとえば、新人向けに得意先や仕入先、または関連企業先の社名一覧や担当者名がわかりやすい資料として用意されているとか?
あるいはその読み方や間違いやすい漢字を朝礼で共有化する工夫とか。

掛け声だけではなく、ありとあらゆる手を打つ。具体的に!それが肝心です。

2007年4月2日月曜日

伝言レシーブセット

<場の空気を読む>という技に、やがて繋がるような電話応対トレーニングとして<伝言の有無>への問いかけを実践してみると、これまた有難いことにその場で耳で聞いたことを何かに書き留めなくてはならないと言う、非常に面倒な、あらたな課題に出くわすことになります。

しかしそのおかげで、ここにきてようやく、電話に出る時の基本姿勢の意味が実感として理解できると言うことでもあります。

つまり右手に筆記具・左手に受話器。これが完璧に成されていて初めて、伝言の中身をスラスラと書き留めることが可能となる次第です。

幸い、新しいことを始めたり、これまでのやり方を見直してみたくなる季節の初日だけに様々な挑戦メニューのひとつに意識して加えて頂きたいものです。

誠に勝手な推測ではありますが、おそらく、春の定期異動のおかげで職場の顔ぶれが刷新された絶妙のタイミングではありませんか?

あるいはメンバーは相変わらずながらも、新入社員のデビューを受けてなにかしら職場の空気が華やぐような状況かもしれませんね。

はたまた思いがけず、システムのトラブルなどで月初早々にあわただしい思いをなさっていたような場合も何はともあれ新たな出発です。

本日からはぜひ、積極的に不在対応時に伝言を聞く習慣をつけ、ここでメモの習慣にも点検のメスを入れて、基本能力向上に邁進したいと考えます。

とりあえず、初日の今日は<不在対応>で何か言いたげな気配を察知したら、伝言の有無を聞く。言葉は『もしよろしければご伝言を承りますが?』に挑戦。
そして、右手に筆記具が握られていて、その目の前にメモ用紙がありますね。これが基本セット。そこにしっかりとメモを取る!ここがスタートラインです。

2007年4月1日日曜日

立命館小学校メソッド<子どもが自ら学びはじめる!>(著者:深谷圭助)

タイトル:立命館小学校メソッド
著者:深谷圭助(立命館小学校教頭)
出版社:宝島社
1、200円(税抜)

今日から4月ですね。ここから事業年度がスタートする場合ならば、俗に言う第一四半期の始まりという次第です。そういえば、いったい、いつ頃から会社の社内用語で四半期という言葉を使い始めたのでしょうか。

おそらく時はミレニアム・21世紀に突入するタイミングに四半世紀みたいな言葉があちこちに頻繁に登場し、それをどこかのコンサルタントが敏感に流用し、事業年度も上期、下期なんて大雑把じゃなくて、もっと細かく分けて眺めましょう!なんてことを提案して普及した用語ではなかったかと思います。

こういう事はいざ調べようとしても、調べ方が非常に難しい課題であり、ちょうどその時代に生きた誰かの記憶に頼らざるを得ない側面が多々あります。

それは様々なデータの根拠を知っているのは現場でしかないというのと同じで、記録を見ればすべての実績はわかるけれども、なぜそうなったのかはそのときそこにいた人間にしかわからないと言うのとよく似ています。

もちろん、そうした個々人の記憶に頼るような情報検索も昨今はネットのおかげで多種多様な可能性が広がりましたが、どんなこともネット頼りはいかがなものかと一方では懸念しております。

とりわけ、地道に辞書を引く習慣がもたらすものはネットとは異なる価値を生み出すものとして大人も子ども意識したいと願っていた処に、朗報到来です。
本日、ご紹介したい1冊はまさにここにドンピシャ、フォーカスされています。

第一章の驚異の<辞書引き学習法>で紹介されている事実は実際の子供たちの手にした辞書の写真が強烈なインパクトで迫ってまいります。
あらためて辞書とはこうやって使うものだと教わりました。