2006年8月31日木曜日

話すは自然、聴くは教養

昨日からある大きな研修会がスタートしました。約3週間、ほぼ毎日、午前午後に1回づつ、約50名の方々を対象に【感じの良い話し方のコツ】というテーマで取り組んで参ります。おかげさまで初日を無事に楽しく務めさせて頂いた率直な所感は、やっぱり聞き手の姿勢は大事だな!という願いにも近い感謝の思いです。『 話すは自然 聞くは教養 』の言葉通り、聞き手が良ければ話は自然におもしろおかしく回ってゆくようです。

ところが講演やセミナーなど不特定多数の聴衆の一人であるとき、どうも人は思いの他、感じの悪い雰囲気を平気で漂わせがちではないでしょうか。おそらく本人にさして悪気のないケースが多いようですが、叶うならばお互い様の快適のために真摯な聞く姿勢を獲得したいと願う次第です。

そういえば、この春に著名な作家の特別講演が京都国際会議場で行われたとき、
ソウソウたる企業のお歴々が平気で居眠り、腕組、あくび連発を重ねておられた姿に結構ショックを受けた記憶が蘇って来ました。いくらなんでもその作家先生に申し訳ない!という思いと大の大人が、恥ずかしいな!という思いとちょっとは相手の立場に立たんかい!という憤りとそんな態度で本当にいいんかいという哀れみにも似た気持ちが、微妙にブレンドされた気分でした。終始、寝っぱなし!だった私の先輩も『だって、、、いつもおんなじ話やし、、、本にも書いてあることやったぞ』と寝起きの妙にさっぱりと清々しい顔でのたまわっておられました。
たしかに、面白くない話や下手な話に付き合わされる迷惑は精神衛生上からもはなはだ被害甚大ですが、それでもあからさまに敵対的動作に身を委ねてしまってよいのかというあたりは、たしかに教養が問われる課題でもあり、良い対人関係構築への根本姿勢に照らして厳に慎みたいと受け止めています。

話す側からすれば、うなづいてくださるだけでどれほど有難いか、どれほど励みになるか、声を大にして申し上げたく思います。そこでめざせ、聞き上手。
ここでは良い対人関係のための1対1の場面での聞き上手の5つのステップをご紹介します。まず1番目は顎を使ってしっかりうなづく。(これだけはいつでもどこでも活用できますね)2番目は相槌を打つ。3番目は相手の言葉を繰り返す。4番目は共感する。5番目は質問する。
身近な聞き上手の方を観察してみてください。きっと見事にこのステップで誰かの話に身を乗り出しておられるはず!まずはうなづき上手から!

2006年8月30日水曜日

うなづく!動作に関心を。

顎のポジションが他人に語りかけるものがわかってくると、上がりすぎず、下がり過ぎないニュートラルなポジションの獲得に興味が湧きます。そしてこの課題の解決のためには鏡に向かって正面から点検するだけでは不十分という気配を薄々、感じます。横から見たときにどうなっているのか?実はこれは正しい立ち方と大きく関連してきます。考えてみれば当たり前ですね。顎のある顔は頭部の一部であり、それはまた身体の一部である以上、全体のバランスとして留意されるべき命題と密接に関わっているはず。最終的に顎のポジションを決める、正しい立ち方については9月早々にご紹介したいと思っておりますので、この続きはまた、あらためて。
ここではそのポジションを基点にした顎の動かし方について考えて見ます。
『はい』と言う返事の時の顎の動作は数日前に確認しましたが、基点から下に下げてそしてすぐに戻す。これが『うなづく!』という動作になります。そしてこれこそが聞き上手を目指すときのファーストステップでもあります。1対1で向き合っているときには言葉と動作が同時進行しますが、講演などを聴いているときには、この動作だけが聞き手の意思表示の手段に限定されます。しっかり大きくうなづけば、それだけしっかり理解した、賛同している!という、いわば応援のメッセージが伝わりますし、動かし方のテンポも微妙なニュアンスを語ります。大きく深くゆっくりとうなづく動作は揺ぎ無い信頼感を漂わせますね。逆に小さく小刻みに動かせば、興味関心大いにあり!という風情が現れます。反対にどれほど目でしっかりと見つめて聞いている意思を表わしていても、いっさい、顎が動かなければ時にそれは睨み付けているように見えたりもします。こうしてみると顎が重要な働き手であるとことにうなづかないわけにはいきませんね。今日は1日、日頃あまり意識したことのない顎の動きに注目してみてください。私達の動作はそこに意識を集めればおのずと洗練される初期設計がなされているように思います。まず、素直な関心を持って意識すること。ここが出発点です、、、、うなづいてますか?読みながら、、、今。

2006年8月29日火曜日

感動を生む、本物!

平成10年の秋に始まった【おもてなしハンドブックのプロジェクト】
その制作に関わったメンバーの交流会は年に数度、途切れることなく継続されています。これはひとえに、素晴らしい運営幹事の調整力とご尽力の賜物に加え、やはり理屈を超えた人の相性みたいなものを強く感じる昨今。良い出会いに感謝しつつ、結果的にその対人関係の良さこそが高い生産性と大きな成果を導き出す非常に大きな要因という自説にあらためて、酔いしれる懇親会が昨晩久々に催されました。ようやく秋の風情がそこはかとなく漂い始めた昨晩の京都で、交流の舞台は老舗旅館の【柊家さん】最近、竣工されたばかりの新館のお披露目も兼ねて頂き、お部屋ごとに異なるテーマを持つ客室と、それを見事に表現した細部に亘るこだわりのしつらいをご案内頂き、目からウロコがバンバン落ちる体験の連続。それなのに、女将さんのお話では本来の完成にはまだまだ遠いらしく、一層のこだわりグッズが制作途上とか、、、、1818年創業の歴史と伝統の佇まいに、現代の感性が加わり、艶やかに咲き誇らんとするプロセスにしばし、立ち会えた感動をご報告しつつ、いつかその世界を訪ねてご覧になりませんか!と心からお薦めいたします。
何はともあれ、顎が外れそうなほど!多くの本物に出会えた一夜でした!

さて、顎のポジションが下に下がって形成される、いささか甘えた表情は鏡越しによくよく観察して頂くと、上目遣いの目は三白眼(黒目が上に浮いて、左右と下側が白めの状態)になりがちです。これは人相学上、大変よろしくない不運を呼ぶ目つきのひとつです。さらにおでこのあたりにはしっかり横皺なども刻まれていませんか?本人はただ、すねたり、媚びたりしているだけの顔癖が良からぬ人生の原因作りや皺作りに加担することのないよう、あらためて注意をしたいものです!

ちなみに研修やセミナー、あるいは授業などを聞くときの姿勢がだらしないと、丸まった背中の先に、この顔つきがいとも簡単に製造されてしまいます。時々、しゃんと姿勢を正すことで感動を生むほどの本物の良い顔つきを手に入れたいですね。

2006年8月28日月曜日

顎の位置が語るもの

およそ3週間に亘り、良い顔つきのために意思を表わす目の使い方と感情を表わす口元の課題を取り上げてきましたが、案外重要な鍵を握っている最後のひとつが顎の位置になります。百聞は一見にしかず、早速、今回も鏡に向かって自分の顔で確認してみてください。
まず、まっすぐ鏡に向き合う顔つきから、少しづつ顎を上げてみましょう。
なんだか段々、えらそうで、尊大、生意気そうな顔つきに見えてきませんか?理由は実に簡単ですね。私達の顔の造作からして、顎が上がると目線が下がり、相手からすれば見下されているように見えるからです。では反対に顎を引いてみるとどんな顔つきに見えるでしょうか?
今度は上目使いの状態が生まれ、甘えていたり、媚びていたり、あるいは何かを企んでいるような顔つきに見えてしまいます。

たかが顎の位置ひとつもあなどれない重要な課題ということになります。こうして考えてみると穏やかな顔つきの獲得のために、しっかりと表情筋を鍛えて使いこなしたい道具は目と口と顎!この3つだけということに気付きます。

逆に見ればその他の顔の道具では、意思や感情や心の態度は表わせないということになります。たとえば、鼻で絶望を表現出来ますか?おでこで怒りを伝えられますか?はたまた、ほっぺたで悲しみを語れますか?

目と口と顎をしっかり鍛える!これが良い表情獲得への最短距離という次第。さて、顎ポジションの重要性に気付いたところでもうひとつ自己点検です。
鏡に向かって顎の動き方に注目しながら、『はい!』と返事をしてみてください。顎が一旦、下に下がって元の位置に戻ればOK!ところが巷では顎が上に上がってしまう『はい!』を結構お見かけします。こちらはもちろん、NGです。
何気なく、悪気なく、そんなつもりもないならば、、、、いつの間にか身につけた何かをしっかり見直す、ここが絶好のチャンスかも!

2006年8月27日日曜日

ディズニー7つの法則(著者:トム・コネラン)

タイトル:ディズニー7つの法則
著者:トム・コネラン
初版:1993年4月20日
出版社:日系BP社
1、400円(税抜)

オーストラリアの哲学者、ヴィトゲンシュタインの言葉に『問いが明確になれば答えはおのずと生じる』とあります。何が聞きたいのか?何を知りたいのか?問いそのものを絞り込むことに手を抜いてはいけないと日頃、肝に銘じております。良いコミュニケーション、滑らかな対人関係の構築のために心したい課題と受け止めていますが、、、そうそう理想通りにゆかないのが人間同士でもあります。『人はそんなにいつも上手に思うことを話すことが出来るわけではない』ということを、気付かせてくれた1冊。

午後のパレードの準備をしているキャストの所に家族連れのお客様が来られ、質問をします。『ねえ君、3時からのパレードは何時から始まるんだい?』この間抜けな質問に対して、キャストは『はあ?』などという無礼な態度は微塵も見せず、『そりゃ、3時にちがいありませんよ!』と恥をかかせることもせず、笑顔でさわやかにこう答えます。『はい、パレードは予定通り3時から始まります。ちょうどこのあたりが見やすい場所になります』
もし、私がキャストだったらこんなふうに言えただろうかとドッと冷や汗の出る瞬間でした。
ナイスコミュニケーションのコツは『言いたいことはひとつ』あるいは『一番絞りがベスト!』と自負する姿勢の狭間に、ストンと投げ込まれた暖かくて、優しい視点と姿勢のメッセージ。

世界中の多くの人々を魅了し続けるディズニーの秘密に迫ってみませんか?

2006年8月26日土曜日

起きて見る『夢』

どこかのラジオ番組で子供からの疑問質問に何でも答えちゃいます!というのがあり、ある日、たまたまタクシーの中でその放送を聴いておりました。
ちょうどそのとき質問の電話をかけてきたのは『ユウコちゃん5歳』
質問にお答えになるのは子供カウンセラーの大先生。(お名前は失念しました)
5歳の疑問ってどんなことなのかしら?と聞くともなしに聞いていたのですが、、、ユウコちゃんの質問にしばし思わず、考え込んでしまいました。
その質問とは『眠っているときには夢を見るのに、起きているときはなぜ、夢を見ないの?』というものでした。

皆さんなら何とお答えになりますか?子供カウンセラーの大先生のお答えはその後、研修ネタのひとつとしてよく使わせて頂いておりますが、実にわかりやすく、かつおおいに夢のあるものでした。

先生は電話越しのユウコちゃんの質問にまずは質問で返球。
『ユウコちゃん、起きていて、遊んでいるとき、たとえば公園でブランコに乗っていたら、次は滑り台に乗りたいな!とかその次はシーソーがいいな!って思うよね?』すかさず、ユウコちゃんが『うん、思うよ!』と答えます。すると先生が『そうでしょ!あれにしたいなとか、これがいいなとかいっぱい思うよね』ここでも間髪入れずにユウコちゃんが『思う、思う、いっぱい思う!』と答えます。そこで大先生はおもむろに『ユウコちゃん、それが実は起きているときに見ている夢なんだよ!他にも大きくなったらお花やさんになりたいとか、お医者さんになりたいとか、、、それもみんな、起きているときに見ている夢なんだよ。ただ、大人はその夢のことを【希望】という別の名前で呼んでいるんだよ』とお答えになりました。

その後、だいぶ経ってから かのアリストテレスが【希望とは起きて見る夢なり】とおっしゃっていたのだと知りましたが、、、希望という名の夢をいっぱいお持ちですか?神学によれば、『希望とは、であるがゆえに生まれるものではなく、にもかかわらず生まれるもの』とあります。夢いっぱいの週末に!乾杯。

2006年8月25日金曜日

口癖の種蒔き

無くて七癖、、、なんて言いますが、自覚症状を伴わない癖がそれだけあるとしたら、無意識に言ったり、したり!していることが今の状況の生みの親である可能性は思いのほか大きいと思いませんか?特に口癖は影響力が強そうです。

どんなに簡単なことを相談しても、『うーーん、それは難しいな。』って口癖の方との仕事は確かになぜか、いつも難しくなっていきました。あるいはお酒が入ると決まって『ほんとの事、言いましょうか?』って怪しい目つきに変わる先輩の話はたいていほんとかどうかがかなり怪しい誰かの悪口でした。
『自慢じゃないけど、、』で始まる話も絶対、自慢話でした。
こうしてみると、何気ないあいづちひとつも、口癖の巣窟かもしれません。
常に『うそ?』と疑りモードもあれば、『本当?』と念押しモードもあり、微妙なニュアンスの違いが快不快の際どい瀬戸際になっていたりします。最近では『、、っていうか、、』と返ってくると早くもそれだけで敵対的気配が醸し出されてしまいます。
さらに、『でも、』とか『だって、、』という言葉の続きには言い訳がピッタリ。大目に見ても建設的な意見は期待しにくいですね?『どうせ、、』などというフレーズも前向きな人生観の持ち主の辞書にはなさそうな言葉かもしれません。

何気なく使っているようでも 言葉には、その前提としての想いがあることをあらためて自覚しておく必要がありそうです。気がついたら口が勝手に言葉を話していた!!なんてことはありえない話。となれば誰のどんな言葉も、そう考えているからこそ、出てくるもの。逆転すれば、、良い口癖を持つことで良い考え方の習慣化も可能だということになります。

そこで、週末のお薦めは『ありがとうございます』という感謝の言葉です。
いつ、どんなことにも感謝する癖付けを口癖から始めてみませんか。そもそも何事もなく当たり前と思っている朝の目覚めの瞬間にこそ、本来はその有難さに深く感謝して、1日の最初に口にしたいのがこの言葉ではないでしょうか。西行法師が『何事のおわしますかは知らねどもかたじけなさに涙溢るる』と詠まれた心境が心底にあってのこの言葉。習慣化することで感謝することに沢山恵まれる、ラッキーな環境の種まきをはじめてみませんか?

2006年8月24日木曜日

毎朝3分、あいうえお!

良い声で聞き取りやすい話し方を身につけるためには、正しい母音の口の開け方に加え、もうひとつ大切な課題があります。それはどのように【息を吐く】姿勢を作るかという身体の問題でもあります。
息を吸ったり、吐いたりは誰でもいつでもごく自然に無意識に行っていることですが、良い声を出す!という視点でこれを眺めてみると、そこにはいくつかのポイントがあります。
考えてみれば非常に簡単なことですが、私達の身体の構造からして息をを吐いて声を出すためには喉がしっかり開放されていなければなりません。
たとえば顔を思いっきり上に向けて、あーと声を出してみてください。これでは息が出しにくいのでかすれた声になりますね。今度は反対にうつむいてあーと声を出してみましょう。こちらは暗く沈んだ声になりませんか?
すなわち、からだの姿勢によっては喉から息が吐き出しにくい状態が作られ、結果、しわがれた声や聞き取りにくい声が生まれることになります。
そこで、喉の開放度を実感して頂く方法として、真上を見るところからスタートして真下を見るところまで、顔の向きを上から下に動かしながら、あーと声を出し続けてみてください。同じ息の量なのに突然、滑らかに自然に大きな声が出るスポットが見つかるはずです。そこが最も喉が開放されている状態ということになります。そしてそれはちょうど鏡に向き合って顔を見ている状態、、、真正面からの顔の位置ではありませんか?
さて、残る口の形は『お』と『う』でしたね。『お』は口の中に大きな飴玉があって、それが口から落っこちないようなつもりで口をあけます。
『う』は唇を思いっきり前に突き出して上唇の上にいっぱい皺がよるように!
毎朝の『あいうえお』は洗顔後の化粧水が肌に浸透する3分間にもってこい!

2006年8月23日水曜日

かんにんどすえ!の『え』

夏の甲子園熱はニューヒーロー旋風になって関東に戻ってゆきましたが、そんな列島大騒ぎの蚊帳の外にいた私にも敗者復活さながら、ご質問に答えることで仲間入り!のチャンスを頂きましたので、ビジネスマナー&おもてなしの精神の両面から考察させて頂きます。(??の方は岡村氏のブログから、、)

そりゃ、基本の徹底は大切ですが、それに固執しすぎると融通が利かない無粋な奴!となりますよね。やはり人の世の情としては有事にあっては臨機応変な対応こそが望まれるところかと存じます。ということで、今回のような一大事の場合は『基本を破るための基本だけはきちんと押さえておく!』ということになりましょうか。
簡単に申せば、遅れる旨の電話連絡だけは早めに入れる!必ず、アポの時間前に入れる!となります。(アポの時間後の連絡は約束時間が守れない奴と共に、事前連絡すら出来ない奴というダメな奴のダブルパンチ評価に繋がりますので要注意です)。加えて、時間が正確に読めるのであれば、どのくらい遅れるのかを具体的数字で伝えておくと、時間泥棒にならずに済みます。忙しい相手であればあるほど、わずか5分でも貴重な決済の下せる5分でもあります。
いついかなる場合も『評価は他人がする!』この基本視点を忘れず、状況に即した対応を目指すのが実はおもてなしの心の原点なるものと考えます。

その心を口角で表わせば、鍛えておきたいのは『い』と『え』の口もと。
『い』はしっかりと口角を上に引き上げ、歯と歯の間に隙間が見えないようにします。『え』は『い』の口の発展系として 歯と歯の間に指1本が入るくらいの隙間をあけます。
感謝の心を『おおきに!』の『い』、申し訳なさやお詫びの心を『かんにんどすえ!』の『え』で表わしているとしたら、これってやはり出来すぎでしょうか?

2006年8月22日火曜日

明るい声は明るい表情から!

ケーキ作りに欠かせない生クリームは、専用の布袋の先に様々な口金をつけ替えて、袋の中の生クリームをギュッと搾り出しながらアレンジをしていきます。
実は私達の声が出る仕組みはまさにこれと同じ!です。

袋の中身の生クリームにあたるのが私達の吐く息です。これが多いと大きな声、少ないと小さな声になります。様々な種類の口金にあたるのが私達が自ら作る口の形、すなわち母音の5種類になります。
『あ・い・う・え・お』の口の形を正しく開けることが出来き、さらにその場にふさわしい音量調節のための吐く息のコントロールが出来て初めて、正しい発声が可能になるというわけです。

ところが多くの場合、いつのまにか声が出て、いつの間にか話せるようになっているので、あらためてこの原点に向き合うといささか戸惑うことになります。
たとえば『あ』の口の開け方を具体論として誰かに教えるとしたら、どう説明しますか?(せっかくなので、しばしご一考を!)答えは①あごをしっかり下にさげて②口を縦に大きく開けます。③目安としては大きく開けた口の中に縦に揃えた指三本(人差し指・中指・薬指)が歯に触れても良いので入るくらい。
この口の形で『あーーー』と息を吐いて声を出します。聞き取りやすい、良い声を出すためには、この基本を繰り返し練習せねばなりません。ここをクリアして次に意識したいのは、しっかり意思の力で目で微笑むことになります。なぜならば、ただ、縦に大きく口を開けただけの顔はものすごく間抜けな顔になっています。このままでは確かに『あ』の声は出せますが顔つきがイケてない分、声も暗くなりがちです。ここに目力で微笑む!が加わると頬のあたりの表情筋がキュっと持ち上がって、明るい顔つきに変わり、声も明るくなります。基本原則・『明るい声は明るい表情から!』

2006年8月20日日曜日

それでいいんだよ(著者:金平敬之助)

タイトル:それでいいんだよ
著者:金平敬之助

暦の上では残暑の頃、でも日中の日差しは一向に衰えない中、今日はゴルフに勤しんで参りました。西日本各地で体温並みの気温を記録した猛暑の中、汗だくになりながら、丸1日を野外で過ごす楽しさはゴルフをなさらない方から見れば、酔狂の極み!とは存じますが、その魅力はホント、多岐に亘ります。(おいおいまたゴルフ四方山話などのカテゴリーも設けたく思いますが、、、)
昨日に続き、高齢社会を背景にした視点でゴルフの最大の魅力を挙げるならば、、相当な年齢まで楽しめるスポーツだという点が挙げられます。

ちなみに私のホームコースのオーナーは齢、96歳にして、誰もが知っている現役の某大手食品会社の会長であり、週に2回はゴルフラウンドを継続されている超強者!です。
そのお姿は何度もコースでお見かけしておりますが、お洒落のセンスもさすがとうならせて頂くほど!
女優の森光子さんだけではなく、世の中には見事に元気な先輩がおられます。

その一方で、全然、元気でない若者も多い昨今。その理由のひとつに汗をかかない症候群が様々な障害の原因と見る諸説が巷にあふれています。ゴルフに限らず運動を通してしっかり汗をかく習慣をぜひ獲得しておきたいものです。

心がしっかり元気になり、そして優しくなる本です。お試しを!

心の開放度

気心の知れた、楽しい仲間と一緒に居る時、私たちは『あははは!』と大きく口を開けて『あ』の口で笑います。そこにほんの少し遠慮が加わると『えへへへ』と照れ笑いに変わります。さらに何某かの思惑やら遠慮を伴う距離感が含まれて『いひひひ』とご機嫌伺いの笑いに変わり、さらに心の中の垣根が高くなって気取りが加味されると『おほほほ』とオスマシの笑いになり、最後に『うふふふ』と含み笑いで、自分ひとりの思い出し笑いや、相手との相当な距離感を感じさせる笑い方になります。

こうして眺めてみると笑い方一つにも私たちの心の中の本音が驚くほど表われていることに気付きます。つまり、私達の口の開放度は見事に心の開放度に比例するということになりますね。
そう考えてみれば、アレコレ思い当たりませんか?確かにいくらフレンドリーな対応が大切だから、といっても初対面でいきなり『がははは、わははは』ではいくらなんでも失礼を通り越して無礼ですし、そうそう大笑いするテーマもみつからないはずです。かといって何を聞いても『うふふ』モードの含み笑いばかりでは小ばかにされているような不愉快さを感じます。

このことを初めて研修で学んだときの驚きは今も少しも色あせていません。
そしてあらためてしっかり口を開けて話すことの重要性がストン!理解できた瞬間でもありました。口をしっかり開けて話すことで、聞き取りやすい言葉と共に貴方を受け入れます!と心の扉が開いていることを伝えていたのです。
反対にまるで口が開いていないかのようなモゴモゴ、ぼそぼそとした話し方では言葉が聞き取りにくいだけでなく、心が相手を拒否しているかのようなメッセージを伝えてしまうことにもなりかねません。
しっかり口をあけて、手に入れるものは思いの他、貴重な気がしませんか?

2006年8月19日土曜日

神用語

昨日から名古屋出張、本日は御園座で桂三枝師匠の初座長講演を観てきました。2本のお芝居と創作落語と2度の幕間で都合4時間の長丁場でしたが、おもしろおかしく、なかなか見ごたえのある内容でした。特に創作落語は秀逸で、高齢社会のおかしさや切なさが見事に笑える新鮮ネタとして料理されていました。
今月24日が千秋楽なので、関心のある方はぜひ、夏休みイベントのひとつに如何でしょうか!

さて、大笑いした帰り道、ふと思い出したことがあります。
それはお年寄りがわけのわからない行動を取ったり、意味不明なことを言い始めたときに使う『ボケた!』という言い回しについての苦言でもあります。

最近では職場のそこかしこでも『今日は朝からボケてて、ごめんね!』みたいに言う方も言われる方もまったく悪気なしなので、それは百も承知ながら それでもあえて自戒を含めて『この言葉はいけないな!』と感じています。

それを気付かせてくれたある本によると【 アイヌでは年長者が年を重ねて、だんだんわけの判らないことをぶつぶつ、言い始めるようになると、、、『うちのおじいちゃんはいよいよ神様に近づいて、私たち人間にはわからない神様の言葉、神用語(しんようご)を使い始めた』というのだそうです】とありました。

同じ現象を目の前にしてボケた!と捉える視点と神用語を使い始めたと捉える視点、この大きな隔たりにあらためて言葉を使う責任の重さを感じないわけにはいきません。言葉は生き物、鮮度管理と共に上質で有らねば!と上質の舞台に刺激され、すこし背筋に活を入れて頂いたようです。

2006年8月18日金曜日

考え方は習慣の賜物

いつだったか?どこだったか?周辺の記憶は至ってあやふやなのに、そのお寺の入り口の黒板に書かれていた文字だけがくっきりと目に浮かびます。
そこには『人生には3つの坂あり、上り坂・下り坂・ ?  』とありました。
さて、ここで問題です。?マークにあたる、もうひとつの坂は何でしょうか?研修会の場合はここで数分間のグループディスカッションに突入します。
おかげさまで過去に沢山の笑えちゃう!坂を聞かせてもらいました。いわく、一人坂、急な坂、ねじれ坂、曲がり坂、隠れ坂、長い坂、細い坂、奥の坂、、、、、、、、、

そこには『 まさか 』と書かれていました。さて、重ねて問題です。
『 上り坂・下り坂・まさか 』とあって、『まさか』にどんなイメージを持ちますか?調子の良い上り坂。ツキに見放されたような下り坂、そして思いがけない『 まさか 』のあとに抱くイメージは肯定的ですか、否定的ですか?
過去の研修データからすると、圧倒的に否定派が多いようです。
たとえば、、、『まさか、事故にあうなんて、、まさかこんな目にあうなんて、、』

一方、少数ながらも肯定派は存在します。『まさか、私が選ばれるなんて!とか、まさか宝くじが当たるなんて!』とか、考えちゃう人達です。
どちらを選択するかは、、自由だ!なのですが、、
顔つきが技の賜物であるように、考え方は習慣の賜物。何を見ても聞いても明るく楽しいイメージを展開できたら、またひとつラッキーの種かも知れません。

ちなみにお寺の文字は実は漢字で『 真坂!』とありました。

2006年8月17日木曜日

口を開けて『い』

同じ『い』の口でも唇を閉じたままで口角を上げる場合としっかり口をあけて、上下の唇の間から歯が見える状態の場合があります。この違いが生み出すものは何でしょうか?鏡に向かって実際にやってみましょう!この時にはしっかりと『い』と声を出すつもりで挑戦してください。

論より証拠、『い』という声が出るか、出ないか!という違いですね
ちなみに私達の口は【息を吐くと声を出せますが、息を吸うと声は出せません】しかもその口のかたちを変えることで音の違いを作ります。
こちらも試しに口をあけてアレコレやってみるといわずもがな。
『い』のくちをあけて、『あ』と言ってみたり、『う』の口で『い』とやってみてください。なんとも歯がゆいほど、思う音が出てこないことに気付きます。
さらに声は息の量で大きさをコントロールしていけます。少しだけ、息を吐くと聞こえるか聞こえないかのか細い声、思いっきり吐くと遠くまで届く大きな声!しかも身体の姿勢までもが声の出しやすさ、出しにくさに深く関わっています。当たり前すぎて見逃している課題がここには沢山ありそうですね。

様々な言葉の後に足す『い』のトレーニングは声と言葉と表情に効きます。
しっかりと大きく口をあけて、でも、声にならないくらいの息の量で、『い』
さあ、今日も実践を!。

2006年8月16日水曜日

『おおきに』は魔法の言葉

【京のおもてなしハンドブック】の制作プロジェクトがスタートしたのは、確か平成10年のこんな残暑厳しい頃、、と記憶しています。この時のメンバーの方々との交流は今も変わらず健在で、かつ刺激的でもあります。

おかげさまでハンドブックそのものも『おもてなし向上セミナー』の副教材として、色あせることなく、現役でバンバン活用させて頂いています。
流行廃りの変化が異様なほど速い昨今にあって、8年の歳月を経て、変わらぬ価値を提供出来ることに、当事者が一番驚いていたりして、、。
さて当時、編集作業を通してある日、唐突に『ああ、、、そうか!!』と眩暈のように閃いたことがあります。(メンバーは皆、単なる錯覚だと言ってました)
そして年を追うごとに『絶対にそうだもんね!!』と秘かに個人的に、確信化しているテーマがあります。
それは観光都市・京都の千年を越す歴史を為し得た理由のひとつが【京都弁の貢献度!にあり】というものです。

感謝の気持ちを表わす日本語は『ありがとうございます』ですが、これを京都弁では『おおきに』といいます。この言葉を私流に分解すると『おおきに、い』となります。つまり、昨日、ご提案した言葉の最後に『い』を足す!これがすでにしっかり出来上がっている、なんとも完成度の高い見事な言葉なのです。
感謝の気持ちとその思いを表わす言葉がセットアップされて顔の表情までもにこやかに演出する!その総合力において訪れる誰をも心地よくさせる。

京都にあって『おおきに!』は魔法の言葉と信じて止まない所以です。

2006年8月15日火曜日

イマヅラの鍛え方!

いつも笑顔のような『い』の口元を維持するためには、表情筋を鍛えるしか手はありません。しかも油断すれば、引力のせいで年々、歳々、ほほの肉は下に下に引っ張られ、つられて口角も下がってゆく一方です。先日、70歳の某有名人がそのほほのたるみを美容整形で一挙に解決された顛末を紹介したTV番組がありましたが、その費用はおよそ300万円でした。かくして、未来のために今からコツコツ現金を貯めておくのも手なら、コツコツ表情筋を鍛えるのもひとつの手だて。
最近のスポーツクラブでは、しなやかなボディの70歳台がワンサカおられるようですが、、身体だけでなく顔の筋肉もしっかり鍛えて、モトズラ(昔の顔のこと)よりも、磨きのかかった、常に胸のはれるイマヅラ(現在の顔のことを言います)の持ち主でいたいですよね。

そこで思いの他、便利なトレーニング方法として、言葉の最後に必ず『い』を足すことをお薦めします。たとえば朝のあいさつは『おはようございます!い』
お礼の言葉も『ありがとうございます!い』
何気ない会話の中でも『今日も暑いですね、い』という感じです。
『い』という口のかたちを最後に付け加えることで、小まめな筋トレに
プラス感じの好い表情が設計されちゃうお得な方法だと思いませんか!

今日は炎天下のゴルフです、い!!

2006年8月14日月曜日

覚悟を決めて『い』!

私達の目が【意思】を表わすのは、目の周りの表情筋が意思の力で動くからです。反対に口の周りにある表情筋は本能で動く筋肉です。故に口は本能のままに私達の【感情】を表わします。生まれたばかりの赤ちゃんはまず、オギャーと口から泣き声を発します。そして誰に教えられなくてもお母さんのオッパイに吸い付いてゆきます。まだ十分に目が見えないうちに表れる【笑う】という表情もたしかに口もとから始まりますね。

本能のままに【嬉しい、悲しい、たのしい、悔しい】等の感情を表わしている決め手は口の両端の【口角】(コウカク)になります。この口角が上がっているとご機嫌良く笑っているように見えます。逆に口角が下がっていると不平、不満を感じている顔つきに変化します。鏡でご自身の口角をチェックしてみてください。但し、この時に手鏡を使う場合はうつむいた状態で顔を下に向けてしまわないように注意しましょう。あくまでも他人に見られている状態を意識して、たとえば、洗面所などの鏡に向き合うような状態でしっかり顔を上げ、誰かに向き合う形で鏡を見るようにします。
この状態で『い』の口に挑戦です!目指すゴールはラクラク1分間キープ、でしたよね。
出来れば、いつも自然にほんの少し、口角が上がっているような口元が穏やかな顔つきの決め手になる以上、ここは避けては通れない関門です。
覚悟を決めてトレーニングに励みましょう!!

2006年8月13日日曜日

夜市(著者:恒川光太郎)

タイトル:夜市
著者:恒川光太郎
初版:平成17年10月30日
出版社:角川書店

サラリーマン時代の大きな財産のひとつに『読書会』なるものがありました。
固定メンバーはだいたい5,6名でしょうか。各自が順番にお薦めの本をメンバー分用意し、次の集合日までに読了し、感じたことを意見交換する会です。概ね、隔週の火曜日の朝、就業開始の1時間前に会社の会議室に集まって実施していました。私が参加していた期間は通算で10年位かと思いますが、その会自体は今も継続されていて、おそらく30年以上の実績を持つ会として知る人ぞ、知るの貴重な存在です。

読書会で供された本の中には自分ではきっと買わないジャンルのものや、2週間の間では読むのが大変な大作や、やれ、直木賞だ、芥川賞だ、、、という作品まで実に多岐に亘っていました。
第2回・日本ホラー大賞の受賞作でその後、映画化された瀬名英明氏の『パラサイト・イブ』も読書会の誰かのお薦めで出会った一冊でした。その大賞の第12回受賞作、『夜市』が今回のお薦め本です。

お盆休みに突入した今週、しばし、異次元体感などいかがでしょうか?

2006年8月12日土曜日

ハッ!とした気付き

初めてこの仕事に携わった時も、それから十数年が過ぎた今も、いくつかの変わらない信念らしきものがあります。
そのひとつが【気付く!】ということの重要性です。何の本で読んだのかは、すっかり忘れてしまいましたが、名医の定義は【自覚症状の無い患者に様々なデータを見せながら病気に気付かせることが出来る医者】とありました。
自らが何らかの病気、もしくはその予備軍と気付けば、、人は行動を改めるからです。たとえば、アルコールを減らす、運動不足の解消に歩き始める、あるいはタバコをやめる、、、等など。その結果、事態は改善に向かい始めます。
しかし、何かに気付かなければ、、私たちの行動は決して変わりません。
『顔つきが怖いよ!』と百万回、指導しても本人がその事実に気付かない限り、それは変わらないのです。
となれば指導の原点はいかに相手に気付かせることが出来るか!どうやって気付かせることが出来るかにかかっているということになります。

『気付き』は行動の変革、すなわち新しい行動を『築き』あげます。

この1週間を振り返ってみて、『、ハッ!』と気付いたことはありましたか?
職場で、家庭で、はたまたダンスパーティで、さらには深夜の宮川町で!

『気付き』がなければ、、、『築き』なし、、、日本語ってすごいですよね。

2006年8月11日金曜日

ニコニコの理由

たしか、、昨年の秋頃に放映されていた『小早川のぶきの恋』(のぶきは漢字でしたが忘れちゃいました)というドラマの中で、難病のために長く入院中の男の子が、その不幸にもかかわらず、いつも笑顔!という設定がありました。ある日、そうそう笑ってばかりいられない状況に追い込まれた主人公が男の子に訊ねます。『坊やはなぜ、そんなにいつもたのしそうな笑顔なの?』すると男の子は『僕は生まれつきの病気のせいで、いつも痛くて苦しいのが当たり前、、、でもお薬や治療のおかげで時々、痛くないときがあるんだ、そのときはとても幸せ、、、だからついニコニコ笑っしまうんだ!』と答えます。

病気の男の子にとっての当たり前と健康な人間にとっての当たり前の違い、
平凡な当たり前の状況に対して、本来どのように向き合うべきかが、、鋭く指摘された場面であったような記憶があります。
、、、そう考えてみると、さして悲しくもないのに泣いてしまったが故に、悲しさが何倍にも強まってしまった幼い頃の記憶、ありませんか?
とならば、さほど、楽しくもないけれど『笑っていればたのしくなる!』のも有り!ってことですよね。
週末に楽しい企画があってもなくても、今日はニコニコ笑って、笑って過ごしてみませんか?

2006年8月10日木曜日

黒目のポジション

【目の動き】に関して意外に意識されていない課題のひとつに【黒目のポジション】があります。上目遣いとはすなわち【黒目が上の方にある状態】ですし、ビックリして白目を剥く!なんていうのは【黒目がどこか、見えなくなっちゃうほどの状態】、やぶ睨みなんてのは【黒目がどちらかの端っこに固定している様でしょうか?】

私たちの目は【左右に均等に白めがあり、ちょうど真ん中に黒目がある状態】のときに最も誠実な印象を醸し出します。つまり真正面から相手に向き合っている状態ですね。いつ如何なる時にも、これを意識して実践するだけでも印象は大いに変わります。たとえば、名前を呼ばれた時、黒目だけを動かしてそちらの方を見ていませんか?呼んだ相手からすれば、黒目が横に移動した状態が見えるはず、、、なんだか、怪訝そうな目つき?に見えるかもしれません。
ここで黒目のポジションを意識してみるとどうなるか?名前を呼ばれたら、顔全体をそちらの方に向けて!返事をするというようになるはずです。

ちょっとしたことが実は大きな差につながります。黒目で勝負!

2006年8月8日火曜日

さわやかな【目力】の鍛え方

挨拶をする時にあらためて気付いておきたい課題のひとつは、【お互いの顔を見て】挨拶をしていること!です。当たり前すぎて、、、疑問すら抱かないようですが、なぜ、顔を見るのでしょうか?実は顔に浮かぶ表情が私達の【意志と感情と心の態度】を見事に表わしているから!です。

顔の中で意思を語る道具は【目】です。それを私達は無意識によく知っています。何気ない会話の中で、『さっきの人、目が怒ってたよね』とか『あの目が怖い』とか『いつも目が笑ってないよ』とか目つきが意思を語りかけているからこその反応を見事に返していますね。

もし、今ここで大好物が目の前に供された瞬間の表情を演じるとしたら、おそらく誰もが【目を見開いて】嬉しい驚きの意思を表現するのではないでしょうか。良い対人関係の構築のために【目】は意思を語りかける道具だとしっかり認識することがスタートラインです。

その上で【不用意な目つき】を減らしていかなくてはなりません。たとえばボーっとしている目、何にも考えていない目など、しっかりした意思を持っていないときの【目】は悪気はなくても、他者に対して冷たく、無関心で、時にはまるで睨みつけているかのように敵意を感じさせることさえあります。

そこで今日からは、いつ、誰に会っても、相手を受け入れる意思をもって【目で微笑む】と決意しましょう。これは決して精神論ではなく、その意思を持たなければ目の周りの表情筋がその筋肉の動かし方を覚えないからです。何はともあれ、このトレーニングに挑戦して頂くと、おそらくあらためて、いかに何も考えていない【目】つきで、他者と向き合ってきたかにに気付くはずです。そしてそれに気付けたら、、、
半分成功!

2006年8月7日月曜日

挨拶は顔でする!

いつも『笑顔』のような穏やかな顔つきも、ひどく険しい顔つきも突き詰めれば表情筋のトレーニングの成果です。つまり表情筋という筋肉の使い方と鍛え方の成果でもあります。言うまでもなく、筋肉は鍛えなければ思うようには決して動いてはくれませんね。身体の筋肉であれば、この理屈はいとも簡単に理解出来ます。

たとえば腹筋を効かしてのV字バランスはいきなりは無理。あるいは腕立て伏せひとつも、スクワットも同様。なんとか1回や2回は出きても継続して実践するためにはやはり練習しかありません。

ところが同じ筋肉なのに、なぜか顔だけは別!みたいに勘違いしていませんか?
いわく『笑顔なんてその気になれば、いつでも作れる!』というのが、そもそも大間違いの錯覚だということにぜひ気付いてください。
面白いから笑う、たのしいから笑う、それは誰だって出来ます。そうではなく、誰かに向き合うときにお見せする顔つきとしての定番の表情がまるで『笑顔』のようであるためには努力しか道はありません。。
『笑顔』は技術!と心して、まずはさわやかな挨拶を笑顔で元気良く!

考えてみれば、幸せだから穏やかな顔つきになるのではなく、穏やかな顔つきだから幸せに見える!ってことかもしれませんね。

2006年8月6日日曜日

京都の都市格を考える(著者:水谷伊久子)

タイトル:京都の都市格を考える
著者:水谷伊久子
初版:2006年4月18日
出版社:京都商工会議所
1、000円(税抜)

本日の京都も早朝から快晴!
懸念されていた蝉の声も我が家のあたりでは元気いっぱいです。

さて、休日のカテゴリーは福沢諭吉先生の足元あたりを目指して【読書のすすめ】
食物がからだのための栄養なら、読書はこころのための大切な栄養。
となれば、時間があるから読むのではなくて、時間を作って読む!
これが読書の原則ってことになりますね。

そこで記念すべき最初の1冊は、、、
『京都の都市格を考える』・京都創造者ハンドブック・京都商工会議所発行です。

京都に存在する多くのブランドをさらに育み、発展させてゆく都市の役割や機能を
様々な角度から眺め、京都の都市格の向上に取り組む決意を多岐に亘って語りかけている一冊です。京都流ライフスタイルの精神やおもてなしの心に更なる一歩を踏み出して頂ければ、と願っています。
第4部・京のおもてなしハンドブック・こころで考える編はサラリーマン時代の私が担当させて頂きました。ぜひ、お眼通し頂ければ光栄です。

という訳で今回は完全に宣伝PRに走っちゃいましたが、、
何卒、ご容赦くださいませ。

2006年8月5日土曜日

学ぶ体質

あらためて振り返ってみると、学生時代にはあまり勉強熱心でなかった自分がいます。純粋な興味から『学ぶ』という姿勢はほとんどなくて、はっきり申せば、親から叱られない程度の成績を取るとか、入試のためとか、、世間体だとか、、、今から思えばなんとも愚かでもったいない姿勢に終始していたようです。

幸い社会人になってから、思いがけず『学ぶ』ことの楽しさにめざめちゃいました。
きっかけは仕事を通して参加した様々な研修会のおかげです。
沢山の知らないことに出会い、その知らないことを知ることが如何に楽しいことなのかを教えられました。
何より、言葉の持つ力やその奥の深さ!みたいなことに向き合える瞬間はまさにドキドキの玉手箱。大切な何かが満を持して目覚めるような感覚に溢れていました。

時代と共に変化する『言葉』はまさに生き物って感じですね。
使い方一つで毒にも薬にもなり、
言い方ひとつで誰かを傷つけたり、励ましたりもする。
そんな『言葉』に時々、しっかり向き合いながら、
言葉の力を再認識して、ついでに言葉の腕前をちょっとばかし
鍛えていける道場らしき展開をめざせていけたら良いな!と思います。

そこで今日の言葉は『学ぶ』
この言葉の語源は『真似る』です。
つまり何かを学ぶとは何かを真似すること。
赤ちゃんが毎日毎日、飽きもせずお母さんの顔を眺めて、
それを真似て笑顔やはたまた無表情を学んでゆくように。

こう考えたら『学ぶ』と言うことが案外、ラク、案外楽しく思えませんか?
あんなふうになりたいな!と思える人が身近にいたら、、、その方の良いところをどんどん真似しましょう!それが学びに繋がり、結果的には獲得への最短距離だったりします。どんどん真似してしっかり学びましょう!
しかも『模倣は最大の賛辞なり』と言います。もし誰かが貴方の真似をしたら、、
怒る!なんてとんでもない、、、しみじみ内心で喜んじゃいましょう♪

2006年8月4日金曜日

めざせ!元気提供者。

一時期、笑わない赤ちゃん!というのが話題になったことがあります。世界のどこか?ではなく日本の赤ちゃんのことです。いささか、ショッキングな出来事でしたが、その理由はもっと衝撃的でした。なぜ、赤ちゃんが笑わないのか?それはその赤ちゃんのお母さんが笑わないから、、、、というものでした。
最近、その手のニュースに接しないのは少子化騒ぎが深刻でそれどころじゃない!ってことなのでしょうか?いずれにしてもずっと気になっていることのひとつです。

もしかしたら、お母さんだけでなく 近所のおじさんやおばさんや、街角ですれ違うお兄ちゃんやお姉さんの笑顔が人知れず育んでいる何かが確かにありそうだとは思いませんか?病気もうつれば、元気もうつる。出来れば元気提供者でありたいですね。

そこで週末の金曜日、今日のテーマは【喜怒哀楽】を意識してきちんとそれを顔つきで表現しましょう!ってことにいたします。出来ればメインテーマはもちろん、【喜と楽】の笑顔!誰かに何かしてもらったら、それがどんなに些細なことでも『ありがとうございます』と素敵な笑顔で感謝の気持ちを伝えましょう。

韓国のことわざに『与えるものが受け取るもの!』とあります。週末、与えた沢山の感謝の笑顔が来週以降のいつかに受け取る素敵な何かの種になれば、、、ラッキー!

2006年8月3日木曜日

鏡に向かって【い】

私たちの身体を構成する【骨と肉】は可変物質と呼ばれます。つまり簡単に言えば、それは如何様にも変わる、変えられる物質ということなんですね。言われてみれば確かにその通り。巷を賑わす様々なダイエットメニューもならばこその挑戦ということが出来ます。おそらく思い当たる方が多いかとは存じますが、硬い身体も生まれつき硬かったわけではありません。赤ちゃんの時の柔らかな身体が成長の過程で運動や生活習慣などから成るべくしてこうなってしまったに他ならない。さて、表情の硬さという問題も当然、この延長線上に存在します。よく動かしていればよく言うう事を聞く柔軟な表情筋になっているでしょうし、あまり使っていなければそれなりのことしか出来ない表情筋になっちゃってます。そこで簡単な自己点検の方法をご紹介しますのでぜひ、実践を!鏡に向かって【い】の口を作ってみてください。ちょっと笑顔のような顔が出来るはずです。この【い】の口を1分間キープします。しっかり時間を計って挑戦してくださいね。1分がつらいならつらいほど、、、表情筋は訓練不足。
今日の京都も真夏日ですが、、気が向いたら何度でも【い】の口の点検に励んでみましょう!点検そのものがトレーニングにもなってくれますよ!

2006年8月2日水曜日

顔つきは技の賜物

嬉しい時と悲しい時では私たちの顔つきは明らかに変化します。そしてそんなことができる生き物は
よく考えてみれば人間だけですね。

(まあ、、、我が家の愛犬などは夕方になると、散歩はまだかよ?って不満そうな顔つきが大変お上手ですが、、)

でもあまりにも自然に、気がついたらいつのまにか怒ったり、笑ったり、すねてみたりという顔つきが
出来るようになってしまったので、、、とても大切なことに気付いていないのかもしれません。

それは私達人間は自らの意思や感情を顔に浮かぶ表情を使って相手に伝えることが出来るということ。

そういう技を持っているということ!そう、顔つきは技なのです。

なぜなら表情は表情筋という筋肉を使って作られるものだから。つまりたのしくてしょうがないという
顔つきも技ならば、、つまんなそうなお顔つきも技。そういえば先日、めでたく結婚した後輩が披露宴
の席に用意されていた新郎新婦のプロフィールの中に『好きな言葉』として

『いい顔してたらいいことあるよ!』
と看破しておりました。良いこというじゃん!我が後輩。

2006年8月1日火曜日

【目力】を鍛える、アイコンタクト

常に【目で微笑む】意思を継続し続けることはなかなか難しいものです。特にすでに気心の知れた相手や、家族や、会社の上司、先輩、同僚、後輩などには照れくささも手伝って、努力放棄にまっしぐら!にもなりかねません。こういう気配が濃厚な場合は、ターゲットを【初対面の相手】に絞り込んで見ましょう。逆に日々、初対面のお客様に向き合うような接客系の仕事の場合は【感じの良さの原点の課題】としてド真剣に取り組んでください。

その意思の維持継続があって、その次に【テクニック上の課題】が存在します。
たとえば【アイコンタクト】は相手の目を見る、相手と目を合わせる!ことですが、この時が【目で微笑む】重要なタイミングのひとつ。しっかりと相手に目線を合わせて、ちょうど一呼吸分くらいはその目をキープします。ちなみに一呼吸分とは、すなわち挨拶のワンフレーズ分のやり取りくらいの間とご理解ください。
『ようこそ、いらっしゃいませ』―『はじめまして、○○と申します』というような、要は息継ぎなしで言える言葉を言い切る間とそれに対しての相手の反応を受け止める間の合計タイムくらいのイメージです。せめてこの間はしっかりと目を合わせ、そらさない!が実践できているかどうか。お昼休みにでも職場の仲間同士で点検してみてください。
チラッと見るような目の合わせ方ではなく、あるいはキョロキョロと落ち着きのない目の動きでもなく、はたまた怪訝そうに上下させながらの合わせ方でもなく、ゆったり、おだやかに相手の存在そのものを受け入れるようなアイコンタクトは生涯の宝物。絶対に手に入れたい!と決意して日々、鍛錬を!

素敵!でいる責任

今日から8月。真夏です。真夏という言葉が京都にはなぜか、似合わない気がしませんか?真冬だとスンナリきたりしますが、、、。そういえば、『真顔』(まがお)なんていう日本語をご存知でしょうか?真剣な顔つきというニュアンスもありますが、別名を『素の顔』(すのかお)とも呼び、何も意識していない時の顔つきのことを言います。『素顔』はお化粧していない顔のことなので、それともチョット違いますね。
さて日頃、自分の『真顔』はどんなかんじか、想像できますか?
実は私達の『真顔』は自分が思っている以上に怖い!顔つきになっています。
なぜならば、自分の顔は自分では見えないから。鏡に向き合うときにはすでに意識した表情なのです。その証拠に意識せず撮られた写真やビデオの中の自分の顔が嫌に
なるほど不機嫌そう!と感じた経験はありませんか?
雑踏の中、誰かを待っているときの顔、電車の中で窓の外の景色を眺めているときの顔、仕事でパソコンに向き合っている顔、、、、そんな時の顔つきは油断だらけ、隙だらけ!そしてあろうことか、誰かと向き合うときにさえ、無防備な真顔のまんま!なんてことありませんか?その真顔の対極に存在する言葉は『笑顔』です。誰の心もホッとさせ、言葉は通じなくても笑顔があればそこはひとまずOK!みたいな世界。つまり快適な対人関係構築のために心して取り組みたい課題の代表選手が顔つき、表情なのだと受け止めています。
真顔が笑顔に近づくようなヒントや具体論をいっぱい考える真夏にしたいと思っています。だって、それでなくても不快指数の高い季節に大の大人の責任の一つはまちがいなく真顔も素敵でいること、、お互い様の快適のために、、。