2006年11月30日木曜日

手の揃え方と動かし方

【おもてなしのマナー】が相手の立場に立って考えられるものである以上、
ご案内の動作ひとつもにも<美しさ>と<わかりやすさ>への工夫があります。

この基本動作はあらゆる場面で応用できるので1度身につけてしまえばとても
便利な代物といえるかもしれません。ぜひ、獲得してください。

まず、<美しさ>への工夫は【手の指先を揃える】ことで出来あがります。
4本の指を隙間なく揃え、親指は人差し指のあたりの手のひら側に添わせます。
こうするだけで何かのご案内をするときの手元が一挙に美しくなります。

手持ち無沙汰という言い方をしますが、逆に手に意識を集めてみると急にしっかりと全体の印象が引き締まるから不思議です。早速、お試しあれ。

次に<わかりやすさ>への工夫は手の動かし方が決めてになります。

遠い所を案内する場合は一旦、手を大きく上げ、下げながら指していきます。
手のひらを耳の横くらいのポジションから始動させて、一旦上方に振り上げ、上から下に動かしながら、その方向を指し示し、まっすぐに伸ばした腕全体が床と平行になったところでピタリと止めます。手の動作をこんなふうに大きくすることで結構、距離があることをわかりやすくお伝えする事が出来ます。

この時のもうひとつの大きなポイントは案内する側の目線にあります。
目線はお客様の顔に合わせ、お客様がこちらの手の動きにそって、ちゃんとその目当ての方向を見ておられるかどうかを確認します。

反対に近いところをご案内するときには、正しい立ち方できちんと身体の側面に沿わせている腕の肘から下だけを動かすようにします。つまりこの時の手の動きは下から上へ!となります。このわずかな動きで距離の近さを表わします。

応接室の上座席へのご案内などがこれに当り、椅子のそばで椅子の座面を指し示す時にこの動きを使います。手のひらは常にお客様の方を向いた状態です。

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