2007年8月25日土曜日

角を取らずに丸くなる

最近、めったに耳にすることはありませんが、人材育成の定番フレーズとして、昔はよく『もうちょっと角(カド)が取れて丸くならないとね』という表現で、上司や先輩が出来の悪い部下、後輩を諭したものです。

個人的な記憶としては40代に手が届きそうな頃まで、
事あるごとに実によく聞かされた言い回しであり、如何に不出来であったかの動かぬ証拠として、懐かしい言葉の響きでもあります。

平たく申せば、対人関係での揉め事が多い場合にこの言い方でたしなめることになりますが、どうも納得がいかず、ある日、辞書を引きました。
だいたい<角>とは何なのか?

短所や欠点というような意味合いであることは百も承知でありながら、
腹立ち紛れに辞書を調べてみると、その1番めには<物のとがって突き出した部分>とありました。次にあっさりと<隅>とあり、
その次には<道の曲がり目の所>とありました。予測していた表現はようやく
4番目に<不必要に感情を尖らせ、衝突しやすいこと>と記されていました。

このとき、目からウロコでストンと理解できたことがあります。

それは角は突き出した部分というだけで、だから良くないとは限らない!という発見でした。さらに自己流解釈を発展させれば、他よりも突き出している分、鍛え方によっては長所にも武器にもなるかもしれないと希望が膨らみました。

尖った所を削り取って、当初の面積を小さくして実現する<丸>ではなく、
突き出したところをさらに強化し、その得意領域を隣接部位に拡大し、この要領で突き出すところをどんどん増やせば、それはやがて限りなく丸に近づき、しかも当初の面積を越える大きさの<丸>になるはずと考えました。

前者を内接円、後者を外接円アプローチと名づけ、以来、角強化、実践中。
突き出た良さを、ほめて磨いて磨きぬく体質強化の週末となりますように!

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