<ほめる>ということと、<叱る>ということは
決して対立する概念ではないといつの頃からか考え始めていました。
なぜならば、どちらもが<人を育てる>ための重要な手段と言えるからです。
俗に[ 役者殺すに刃物は要らぬ、、、]等と申しますが、つまり<ほめ殺し>なる言葉があるように、ひたすらほめちぎれば、人は有頂天の高みに登り詰め、
傲慢になり、努力を忘れ、やがて才能さえ枯れさせ、
簡単に自滅するという展開を意味しています。
では逆に日々、叱り続ければ、どうなってしまうのでしょうか。
おそらく非常に萎縮して、終始、周りの顔色を伺いながら、意見ひとつも述べられない可能性が生気のない雰囲気と共にぼんやりと見えるようです。
どちらも極端に偏れば、残念な結果に辿り着きそうですが、この両輪を
上手く機能させることが、実は優れた人材育成の大きな鍵といえます。
<ほめる>ということを引き立たせるためには、時に厳しく叱るという覚悟が
その土台になくてはならず、要するに全体を見渡す大きな視界が問われます。
同様に<叱る>ということを真に機能させるためには、
相手の良いところをしっかりと把握し、いつでも<ほめられる>という土台があってこそという真理にきちんと向き合わねばならないはずです。
その視点に照らせば、<ほめる>コツの2番手は<繰り返し>と気付きます。
すなわち、いつでもほめられるくらい、しっかりと認識している相手の
良いところは、<いつでも><何度でも><おなじことでも>ほめるという
<繰り返し>でグングンと丈夫さを増しそうな気がしませんか。
これは、簡単すぎて見落としがちな究極のコツかもしれません。
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