2006年9月19日火曜日

出会いの動作は民族の証

出会いに伴う動作を【お辞儀】と認識するのは、なんだかんだ言っても日本人の証拠。なぜならば、同じ挨拶でも欧米人の場合はお辞儀ではなく【握手】になるからです。握手は英語でシェイクハンド。なのでしっかり握ってしっかり振る。さらにこのとき、アイコンタクトが不可欠です。お会いできて嬉しい!という気持ちをしっかりと眼に込めて、お互いの目を合わせます。そうしないと出会いが嬉しくないという意思表示になるのできっちりアイコンタクトは欧米系挨拶の重要なポイントになります。世界各国の出会いの挨拶動作は様々ですが、大別すれば狩猟民族系と農耕民族系に二分され、前者は握手、後者はお辞儀となります。獲物を追いかけて食料を確保する狩猟民族にあっては獲物を追いかける途中で、当然、他の部族とも出会うことになります。この時、部族の長がお互いに害を加えるつもりはないことをアピールするために、何も武器を隠し持っていないことを左手で示し、右手で握手をして、挨拶を交わしたのが始まり。しかし、決してお互いに油断はしていないので目線は絶対に相手からは外しません。なので現在は好意的なメッセージを伝えるためのアイコンタクトもはじめは実は我が身を守るための最大の手段だったという事になります。

さて、農耕民族の場合は田畑を耕し、農作物を育てるためには仲間同士が力を合わせなければ乗り越えられない課題が沢山あります。そこで仲間に対して、心からの敬意と信頼の証としてお辞儀という動作が編み出されました。それはちょうど犬が自分より強い相手に対して、おなかを見せて服従を誓うように、相手に対して腰から上半身を倒して頭を深く下げることで首の後ろを無防備な状態でさらけ出すことで、強い信頼の念を表わしています。なのでその下げ方が深いほどより敬意も深いお辞儀として、角度により種類が異なるものとなっています。正しい立ち方を基準に上半身が90度の角度まで下がるお辞儀を最敬礼といいます。この半分の45度くらいが敬礼。さらに30度くらいが会釈、その半分の15度くらいが目礼とか黙礼の頭を下げる角度の目安になります。

そして信頼を表わすための最大のポイントは目線を外すことにあります。ここで欧米系のアイコンタクトのように目線を残してしまうと、信頼していないというメッセージと貴方を警戒しているという雰囲気が見事に漂うことになります。お辞儀動作にあっては目線は一旦外す、但し動作を戻したときには目線も戻す!ここが大きなポイントになります。何気なくしているお辞儀、まずはこのあたりを点検してみてください。悪気なく目が残っていませんか?

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