2006年9月1日金曜日

ラコンテモア

話し上手は聞き上手と申しますが、人は案外、人の話を聞いていないもののようです。もっとズバリ言うなら、聞いているふりをしているだけだったり、あるいは聞きつつ反論を考えたりしているようで、ただただ素直に聞くということは大変難しいことに思えます。ご自分の内心に向き合ってみると聞いているようで聞いていない本音が見えてきませんか?

それゆえに人は自分の話に真剣に耳を傾けてくれる誰かを常に探し求め、そしてひとたび出会えたならば、その人のファンになってしまうのかもしれません。

聞いて欲しい!すなわち話したいという欲求は心理学的側面から眺めると心の中のモヤモヤや何某かの問題を放したい!ということの現われだと捉える見方があります。さらに話すとはしゃべることであり、しゃべるはシャベル。
つまりシャベルは掘り起こす道具!なのでしゃべることで人は自らの問題を掘り起こす作業をしているという、高度な語呂合わ的解釈も存在します。

そういえば【徹子の部屋】で聞き上手な司会ぶりが見事な黒柳徹子さんがご自身の子供の頃を綴ってベストセラーになった『窓際のトットちゃん』の中で、校長先生が大好きな理由をラコンテモア(たしか、ラテン語?)と書いておられます。ラコンテモアとは『それからどうしたの?』という意味。
校長先生はいつもトットちゃんのお話をいっぱい聞いてくれます。それだけでも大好きなのに、お話がひと段落すると、『それからどうしたの?』とさらにお話の続きを聞いてくれます、、、だから校長先生が大、大好き!とあります。
誰かの話をしっかり聞く。そんな簡単なことが物凄く素晴らしいラッキーの種かもしれません。聞き上手の5ステップをテクニックとしてだけ捉えず、そこに気持ちを添えて本物の聞き上手を目指したいですね。

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