私が社会人になって間もない頃の研修では、ナント!お辞儀の角度を正確に点検するための小道具としてお辞儀用の大きな分度器が存在していました。
今、思い出してもかなり笑える代物ですが、それをよってたかって真剣に使用していたのですから、しみじみ感慨深くもなります。昨今ではまったく見なくなりましたが、、、考えてみればお辞儀の角度がもたらすものが当時はそれだけ重要視されていた確かな証でもあります。
そして時は流れて、今日。お辞儀の角度などいっさい気にも留めない風の多種多様で、その実なんとも中途半端なお辞儀のスタイルの実情に果たしてこれでいいのか!と首を傾げたくなるのも、また真実。
そこであらためてお辞儀のポイントは①正しい立ち方で立ち、②腰から倒して上半身全体を素早く前に傾け③頭を下げる④この時、目線は相手の顔から順番に胸元、腰、足元へと下げていく要領で外す⑤手は身体の両脇につけたまま、もしくは身体の倒れる角度に添わせながら前に移動させて、両手を重ねる⑥角度を意識しつつ、頭の下げ止まり点で一旦静止する⑦その姿勢で一呼吸おいてからゆっくり身体を元に戻し⑧最後の仕上げに外した目線をもう1度、相手に戻す、となります。日頃、何気なく行っているお辞儀とは手順も形も随分、異なるはずですが、まずはゆっくりと順番に実践してみてください。頭の中で一つ一つの形を意識しながら筋肉に覚えこませるようなつもりで行なってゆきます。まっすぐ立って、上半身だけ倒すわけですから相当、腹筋が必要になります。つまり、おなかに力を入れることもお辞儀動作の大切なポイントです。ここがしっかり出来ていないと背中はなだらかな丸みを醸し出し、キリッと引き締まったお辞儀にはほど遠くなります。こうして少しづつ、滑らかな一連の動作としてのコツがつかめてきたら今度は全体のリズム感を意識します。
美しいお辞儀のリズムは【 素早く倒して、一呼吸おき、そこからゆっくり戻す 】となります。この実践に問われるものは精神論の美しさではなく、筋肉痛を伴う美しさの獲得と心得え、スポーツの秋の挑戦課題として、いざ!。
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