2007年2月4日日曜日

奇跡と呼ばれた学校(著者:荒瀬克己)

タイトル:奇跡と呼ばれた学校
著者:荒瀬克己(京都市立堀川高等学校校長)
初版:2007年1月30日
出版社:朝日新書
700円(税抜)

『知ることは行うことの始まりであり、行うことは知ることの完成。知ることと行うことを別のものとはみなさない』というのが【知行合一】
中国の明代に始まった王陽明による陽明学の神髄といわれる考え方です。
知識と行動を切り離さずに等しく捉え、有機的に結び付けてこそ、そこに人としての価値が生まれるということになりましょうか。

もうちょっと平たく、わかりやすくしてみますと、『考えていることとやっていることが一致してはじめて本物』という解釈になります。

言っていることがどれほど立派であってもその行いがお粗末であれば、人として非常に具合が悪い!ということです。

たとえば、毎朝、就業前に職場の掃除をしていて、雑巾がずい分汚れたなと思ったら、しっかり汚れを落とすように石鹸で丁寧に洗う!だってそのひとつ。

ところが、この時期は水が冷たい。故に汚いのはわかっているけれど、手が切れそうに冷たくなるから石鹸で洗うのはやめておこう。またまとめて今度にしよう。これは知行不合一となります。こうして気付いたときには雑巾はもはや石鹸では落ちない汚れがしっかりと染み付くことになります。

なんですか、せっかくの休日に耳の痛い話をしようという魂胆ではなく、あくまでも<読書のすすめのイントロ>です。

同校の卒業生が<高校の間に何をしておくべきか>というテーマで在校生に語りかけた話が印象的だったと180ページに紹介されています。
いわく『少しだけ知っていることと、まったく知らないことは全然違う』だから幅広く、いろいろなことに興味を持ち、知る努力をしてほしい!

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