2007年2月24日土曜日

『伝話』コミュニケーション

猫も杓子もの勢いで普及する携帯電話時代の昨今ですが、首から提げていたり胸やお尻のポケットに肌身離さず携帯している場合と何か持ち物の中に所有している場合とでは、着信後の対応にかなりの時間差が生じます。

しかもマナーモードの場合はさらに気付くことが困難になります。何かの拍子に運よく、バックの中を覗き込んだら着信中みたいな場合でない限り、結論としては呼び出し音の長丁場モードは止むなしというきらいがあります。

つまり同じビジネス電話の領域にありながら、それが携帯電話の場合にはどのくらい長く呼び出し音が鳴って待たされたとしても、受けた側からの『大変、お待たせしました』という言葉はあってもなくてもどちらでも構わないのが暗黙のルールとして一般的に認知されているように思います。如何でしょうか?

特に乗り物の中で着信に気づいて、何はともあれ出ておきましょうという場合は長たらしいメッセージは周りへも迷惑なのでスッキリと省略し、『はい』としか受けないこともしばしば生じます。

そのあまりにも素っ気ない答え方を持ってして、掛けたほうに『もしかして移動中?』とか『会議中?』ということが伝わりやすくなったりもします。

故にお互い様がその状況配慮に日々精通し、短いながらも的を得た会話がそこで展開されます。特に電話帳登録している場合には、相手の氏名が表示されますので、いちいち名乗る手間さえも排斥可能となり、それが通話相手を周囲に気付かれたくないような場合には至って好都合という展開もあります。

その意味では携帯コミュニケーションは電話の中における、あらたな対応要領の可能性を現場発で発掘中という状況なのかもしれません。

言葉という手段を極力制限し、意識して簡略化することで、むしろその場の雰囲気やその状況をわかりやすく伝えられるというメッセージ性において『伝話』という文字が似合いそうでもあります。

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