お互い様の<意思疎通を伴う会話>と定義した、コミュニケーションは一般的にはよくキャッチボールにたとえられます。
相互の気持ちや考え方が<言葉>というボールになって、自分と相手との間を行き交うものだとすれば、そのボールをどんなふうに投げるのか、あるいはどんな受け止め方をするのかが、<話し方>とともに<聞き方>の課題ということが出来ます。
こうして考えてみれば、<話し方>はすなわちボールの投げ方ですから、まずはどんなふうに<構えるべきか>という身体の姿勢や、その顔つきから問われる事態が始まっていることにあらためて気付く必要性があります。
そこで言わずもがなではありますが、ちょっと想像をしてみてください。
たとえば5メートルくらいの距離を開けて向かい合った相手とこれからキャッチボールをしようという時に<相手がこちらをみていなかったり>あるいは<こちらの方は見ているけれど、座り込んでいたり>はたまた<いきなりボールを投げつけられたりしたら>どんなふうに感じるでしょうか。突然、目の前にボールが飛んできたら、誰であれ、決してこころよくは思えないはずです。
つまりコミュニケーションのもうひとつの手段である<動作>に総称される<どんな構えで向き合うのか>ということが、どんな<話し方>をしようとしているのかという姿勢を如実に物語るものであることにも思い至ります。
ゆえに<話し方>とセットで鍛えなければ、出来るとはいえない課題です。
<大人の話し方>のスタートキットともいうべき、<どうぞ>と言う言葉ひとつも例外ではありません。それは元来、相手を包み込むハートマークの言葉ですが、実際のところ、そうは思えない命令のような<どうぞ>にも沢山、遭遇します。言えばよいのではなく、言い方も大事と覚悟を決めてください。
単語の言い方が積み重なって<話し方>になるならば、この際、相当意識して心をこめて、原則、笑顔を添えて<どうぞ>の言い方を鍛えたいですね。
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