2007年6月12日火曜日

準備不足の光景

昨日、視聴者参加型のあるイベントで実に考えさせられるサプライズ体験をいたしました。それは某放送局の番組宣伝のためのPRイベントでのこと。

イベントの基本構成は、その放送局の様々な番組の紹介をトークスタイルで、ゲストとともに掘り下げ、見所や今後の展開に期待を集めたいという趣向です。

構成そのものはまあ、よくある販促企画のパターンであり、たまたまゲストがちょっと人気の若手お笑いコンビということで気楽に楽しむつもりで参加しましたが、全体の司会進行役のアナウンサーのあまりの下手さ加減に正直、ビックリを通り越して、久々に不愉快な気分で途中退席をしてしまいました。

<大人の話し方>のお手本ともいうべきプロのアナウンサーにあるまじき失態の数々はどう考えても準備不足が最大の原因と思われます。

たとえば、ゲストに対する質問が今しがた漫才のネタで披露されていたものにだぶる。あるいは番組PRのために用意されたクイズの答えが、直前の話題の中で周知の事実になる。ゆえに会場は激しくしらけることになる。

あるいはゲストが問いかけた番組への素朴な疑問や質問への答えがまったく用意されておらず、その都度、巧みなゲストの突っ込みや切り返しで辛うじて、その失態が笑いに転化されるものの、お粗末さは隠し切れない有様でした。
これではPRイベントどころか、逆効果の危険性大とご案じ申し上げます。
アナウンサーの稚拙な失態の挙句、企業の信頼失墜にならねばよいのですが。

台本もリハーサルもまったくなしのぶっつけ本番で視聴者を馬鹿にするのもいい加減にしなさい!という怒りをアンケートに書きしるすしか手だてはなく、人様に向かって話す仕事に従事する端くれとして実に情けない思いです。

きちんと何かを話すためには、言葉やその言い方のトレーニング以前に、相手に向き合う真摯な姿勢がいつも問われます。

慣れに任せてその大切な姿勢を見失うことのないよう肝に銘じます。

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