<大人の話し方>を獲得するためにぜひ意識しておきたいことのひとつは、会話のバランスに対する意識とその実践力ではないでしょうか。
つまり1対1であっても、3名以上の複数であっても、自分が話している時間と人の話を聞く時間のバランス感覚があるかどうかと、それを気にしつつ互角に話したり聞いたりの実践が伴っているかどうかという話です。
これって立派な<自己コントロール>能力のひとつであり、そこがしっかりしていなければ<大人の会話>はなかなかどうして成立しにくいものがあります。
たとえば、困ったちゃんの代表選手は、一方的に自分ばかりが話し続けるというタイプ。聞いているほうの呆れ顔に気付けない鈍感さは見事としか言いようが無く、バランス感覚欠落の代表選手として企業にも実は数多く存在します。
本人が話し上手と錯覚している場合や、話題が豊富と思い込んでいるケースはなかなか処方にてこずりますが、つける薬は今のところありません。
反対に今時の子どものような反応で<別に>とか<特に>という一言で会話を放棄しちゃうような反応もバランス感覚欠落のひとつです。
元来、お互い様の意思疎通のための会話であるならば、できるだけ均等に<話す>と<聞く>の選手交代を行うことが理想であり、それをいつも意識することがバランス感覚獲得のための出発点になります。
すなわち<大人度>が高いということは、いつもどこかで自分を客観的に眺められる習慣が身についているということに他なりませんね。
さて、何かの心配りに対して「有難く頂戴いたします」とさわやかなお礼の言葉を受け止めたら、こちらもさわやかな言葉でバランスを取りたい所。
<大人の話し方>として活用したいのは<どういたしまして!>という表現です。<どうぞ、どうぞ、ご遠慮なく>という気持ちを込めて言います。
あるいは<ニッコリ微笑んで無言でうなづく>のもナイスな返球です。
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