2006年8月19日土曜日

神用語

昨日から名古屋出張、本日は御園座で桂三枝師匠の初座長講演を観てきました。2本のお芝居と創作落語と2度の幕間で都合4時間の長丁場でしたが、おもしろおかしく、なかなか見ごたえのある内容でした。特に創作落語は秀逸で、高齢社会のおかしさや切なさが見事に笑える新鮮ネタとして料理されていました。
今月24日が千秋楽なので、関心のある方はぜひ、夏休みイベントのひとつに如何でしょうか!

さて、大笑いした帰り道、ふと思い出したことがあります。
それはお年寄りがわけのわからない行動を取ったり、意味不明なことを言い始めたときに使う『ボケた!』という言い回しについての苦言でもあります。

最近では職場のそこかしこでも『今日は朝からボケてて、ごめんね!』みたいに言う方も言われる方もまったく悪気なしなので、それは百も承知ながら それでもあえて自戒を含めて『この言葉はいけないな!』と感じています。

それを気付かせてくれたある本によると【 アイヌでは年長者が年を重ねて、だんだんわけの判らないことをぶつぶつ、言い始めるようになると、、、『うちのおじいちゃんはいよいよ神様に近づいて、私たち人間にはわからない神様の言葉、神用語(しんようご)を使い始めた』というのだそうです】とありました。

同じ現象を目の前にしてボケた!と捉える視点と神用語を使い始めたと捉える視点、この大きな隔たりにあらためて言葉を使う責任の重さを感じないわけにはいきません。言葉は生き物、鮮度管理と共に上質で有らねば!と上質の舞台に刺激され、すこし背筋に活を入れて頂いたようです。

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