暖かな好天続きの中、京都御所は今年も秋の一般公開の時期を迎えました。
いつもなら少し色づき始めている大銀杏も今年はまだ、まだ。
ちなみに銀杏の葉っぱに雄と雌の2種類があるのをご存知でしょうか?
全体に縦長で先端がはっきり二股に分かれているのが雄。
全体に横広がりで先端の切れ込みがあやふやなのが雌の葉っぱだそうです。
京都市内のそこかしこで銀杏の葉が色づき、風に舞うまでには今少し、時間が必要ですが、木枯らしの季節の楽しみのひとつに加えてみてください。
さて、ここしばらくのメインテーマである公共マナーに直結する【しぐさ】においても、銀杏の葉っぱさながら、雄雌ではなく【優劣】という区分がはっきりと存在しているようです。その【優劣】はやがて対人関係の良し悪しに繋がり、ひいては人生の展開にも深く影響しそうです。
昔、江戸の町民の間で使われた言葉に『こぶし腰浮かせ』というのがあったそうです。これは乗合船が出る矢先、誰かが乗り込んでくると、混み合って座れそうもない中、先客たちがこぶしをつくり、そのこぶしを船底に押し付け、両腕に力を入れて、腰を浮かせ、身体を少しづつずらして、1人分の座れる空間を作るためのしぐさの呼び名です。これなど、間違いなく心が柔らかになる優れたしぐさのひとつですね。
良いしぐさを磨けば、人間関係が良くなり、人間関係が良くなれば、商いが繁盛する。これを【江戸の繁盛しぐさ】と称したそうです。
譲り合いの精神や思いやりの心を育んだしぐさの記憶が言葉の消失とともに消えかかるのを何としてもこのあたりでストップさせたい気分です。
何気ないそのしぐさが見ず知らずの誰かの微笑みを誘うものか、反対に眉間にしわが刻まれそうなものなのか、大の大人ならそのくらいわかるはずです。
連休の人混みの中で誰かの心が温もるようなしぐさの種蒔きに!意識して挑戦してみませんか?それがやがてラッキーの種を確実に育みます。
0 件のコメント:
コメントを投稿