2006年11月7日火曜日

数字で捉える身体距離

京都のデートコースで、いかにも代表、いかにも定番と言えば、鴨川のほとり。真冬を除く、スリーシーズンには恋人同士が主に四条から三条の鴨川の西側サイトに腰掛けて語り合う姿がなかなかに微笑ましく見受けられます。

さて、この光景でおもしろいのは、その間隔の有り様です。遠目に見る限り、それは見事に一定で、まるで何某かの暗黙知に従うかのようにパターン化され、テキスタイルの柄のように恋人同士の姿が繰り返されることになります。

対人関係の距離間という観点からすれば、その間隔はおよそ3メートル。
いわゆる【パブリックゾーン】と呼ばれる間隔になります。

初対面やそれに近い場合にはこの距離間が自然で、不用意にここを飛び越えると不躾な感じや馴れ馴れしい雰囲気が醸し出されてしまいます。

反対に何度もお会いしているのに、この距離が一向に縮まらないと、なんとなく疎外感が漂ったり、極端な場合には嫌われているのかしら?という誤解を生むことにもなりかねませんので、なかなか難しい代物です。

つまり、【身体距離】はだんだんと近くなるのが自然で、常に一定の距離間が求められる【車間距離】とは根本的に異なるものと心得たいですね。

家族や夫婦、恋人同士の親密な距離は80センチ。なので職場の人間関係や商談、あるいは接客販売などの場面でこの距離になることは稀!と自覚を。
もちろん身体のサイズをお計りするような場面では、【縄張りゾーン】から【親密ゾーン】へと一気に急接近しますので、その際には必ず『失礼いたします』とか『お計り致します』と一言、お声がけします。
そしていかなる場合も声をかけた以上は必ず返事を聞いてから!が原則です。

時々、ベテラン販売員風情の方が『よろしいですか?』と言いつつ、すでにこちらの身体に触れている!なんてことがありますが、これなど大いなる失点!
悪気はなくても、その無神経さに顧客の足は遠のいてゆくことになります。

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