2006年11月21日火曜日

眼に見える決意

【おもてなしのマナー】は接遇、接客といったビジネスの場面でも問われますし、ごくプライベートな生活シーンでも求められます。それだけに十分、わかっているようですが、実際にどのくらい出来ているかというと日頃は診断されることがない分、適切な実態把握が難しい課題かもしれません。

そこで本気で自社のおもてなし力を鍛えたいのであれば、店舗診断というような方法で、その会社やお店のおもてなしの実態をハード・ソフトの両面から客観的に調査し、何がどのくらい出来ているか、あるいは出来ていないかを評価することからはじめなくてはなりません。

それはいってみれば健康診断のようなもので、どこがどう具合が悪いのか、その実態把握が出発点になければ、よほどの自覚症状が無い限り、手のうちようが無いからです。たとえば、ハードの課題として日頃、気をつけているものには何がありますか?ご家庭の場合、職場の場合?ここで具体的にいくつか徹底しているポイントを挙げてみてください。スンナリとそれが出てくるようであれば、ひとまず『わかっているかどうか』の知識レベルは及第点になります。

いつだったか、三食ほとんど手料理の友人から唐突に【自宅の冷蔵庫に入っているものを全部言ってごらん?】と問いかけられたことがあります。いわく実態が鮮明に掌握できていれば、かなり料理がうまいはず!ということらしいのですが、たしかにそうかも知れないなと妙に感心した記憶に繋がる領域です。

たとえば、店舗の場合、看板やシャッターなどの汚れや傷み具合・あるいはポスターや貼り紙がはがれたり、歪んでいたり、あるいは期限が切れていたり。
汚れた照明やいっぱいのゴミ箱、雨が止んだのに出たままの傘たて。ダンボールや新聞紙がうずたかく積まれた一人分のお客様の椅子。どこかで時間の止まった日めくりやずれている時計、指紋で汚れた窓や鏡。しおれたり、枯れかけている観葉植物やプランター、生け花。悪気無く、仕方なく、手を抜けば、それは確実におもてなしのマナーから遠ざかる決意を醸成してゆきます。

先日訪ねた蕎麦が有名な地方のあるホテルの自動販売機には【夏限定コーヒー】のPRがあり、サンプルも並んでいたので、まさかと思いつつ、試しに買ってみたら確かにソレが出てきて大変驚きました。この夏に売れ残ったものなのか、今も補充しているものなのか?
詳しいことは不明ですが、訪ねたのは紅葉の見事な11月中旬の話です。

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