今日は3月3日<ひな祭り>ですね。例年ならばこのあたりから目や鼻がムズムズし始めて、今年もまた花粉症の始まりとなりますが、今年はすでにもう真っ盛り。昨日今日あたりは相当な量の飛散を体中が認知しております。
さて毎年、<ひな祭り>を迎えるたびに思い出すのは実家の母の台詞です。
それはまるで呪文のように幼い頃から聞かされ続けた言葉でした。
いわく『お雛さんの飾りつけは早くから始めて、お祭りが済んだら即、片付けないとお嫁さんにいけなくなるよ』という迫力満点の脅しでした。
これってどこのご家庭でも通用するフレーズなのでしょうか?
大きくなったらお嫁さんになるのが普通の夢の代表格であった時代だけに、子供心にも強烈な印象と不思議な説得力で胸にシカと刻み込まれた言葉です。
おかげさまで私も妹も無事早くに結婚しましたので、母的には「でしょ!」みたいな風情がチラホラ。それにしても脅迫観念を植え付けるようなスタイルの躾は如何なものかと大人になってから時に批判的に眺めた時期もありました。
しかし当の本人は【だって、昔からそういうの。私が言い出したわけじゃない】とどこ吹く風。迷信と笑い飛ばすならお好きにどうぞ、という姿勢をいっさい崩さない。根拠のあやふやさとそれに反比例する凛とした価値観の圧勝です。
どうやら近頃ではそういうことを言いながら、実は子育てのストレスを上手に発散をしていたのではないかとあらためて想うようになり始めています。
日々の暮らしや折々の行事の中で育まれてゆくささやかな価値観にもその人ならではの視点がしっかりと息づいています。そういえば、最近はこの文字を価値感と書く人が圧倒的に多いらしいですね。とりわけ若年層ほどそうらしい。
私も実は価値感と長年書き間違えておりました。
つい最近、この間違いに気付きましたがなぜかしら機嫌の良い春の宵です。
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