なんとなく何か言いたそうな相手の空気に細心の注意で気を配りながら、それを察知するや否や、すかさず<伝言の有無>を問いかけられるようになることは、単に電話応対のスキルアップに止まらず、もしかしたらあらゆる仕事の場面で役に立つ<滑らかな対人関係のための基本技>なのかもしれません。
なぜならば、そこにはせっかく電話を掛けてきてくださった相手の役に立ちたいと願う気持ちがしっかりと込められているからです。
それゆえにもし、仮に<伝言の有無>をお尋ねした反応が、『いや、結構です』と相当、素っ気ないものであったとして決してめげることはありません。
こうした姿勢において育まれる大切な何かは、どのように考えて、どう取り組むかと言うことこそが重要であって、その結果によって左右されるものでもなければ、それを都度評価すべきものでもないと考えるからです。
そういえば、電話応対の研修で実際にあった例ですが、『お電話ありがとうございます、●●商事です』という第一声の言い方をご紹介した折、ある企業の方から<嬉しくない電話も多いから、内容を聞く前にありがとうございますと言うのはおかしい>と指摘されたことがありました。
ややこしい苦情の電話など、有難くない電話も沢山あるから!というのがその理由でした。たしかに売り込みの電話もあれば、忙しい中にあって迷惑千万な困ったものも現実には数多く存在します。
故に第一声で『ありがとうございます』とは言わないという考え方です。
反対にたしかに嬉しくない苦情の電話もあるが、それがたとえどんな内容であれ、電話が掛かってくること自体がそもそも有難い。だからこそ第一声では、その感謝の気持ちを伝えたいというのもひとつの考え方です。
ラッキーの種がどちらなのかはよくよく考えてみたい週末、期末の頃です。
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