きちんとした<取次ぎ>のためのセカンドアクションとは、保留音30秒付近で行う、軌道修正プログラムみたいなもので、平たく申せば、まだ待てますか?
それとももう待てませんか?ということの意思確認といえます。
ここで大切なのはその意思確認を中途半端な言い回しで相手に丸投げにしない決意であり、取次ぎのセカンドアクションに限らず、電話応対の中では往々にしてこの決意のほどが問われることになりがちです。
たとえば、取次ぎのセカンドアクションとして保留音を解除し、『申し訳ございません、今しばらくかかりそうですが、、、、、』と言われ、そこで言葉が途切れてしまった時、何とお答えになりますか?
あるいは『今しばらくかかりそうですが、いかが致しましょうか?』と言われた時も同様。<いかがしたらいいか、わかんないわよ!>と言いたくなります。
いずれも一見すれば決して悪くはない応対ですが、よく聞けば良くもない応対であり、冷静に考えれば、結構、無責任ということにお気付きでしょうか?
前者は一般的に電話応対の随所に出現する軽度の<無責任対応>の典型です。
類型としては『山下は只今、会議中ですが、、、、』であったり、『その件でしたら、申し伝えましたが、、、』や『本日は出張しておりますが、、、、』という具合。
これって『だからどうしますか?』ってことを一方的に、しかもかなり挑戦的に相手に突きつけて答えを要求している言い回しではないでしょうか。
後者の『いかが致しましょうか?』も基本的な意味は同じです。最後まで言葉を紡いだ分、多少は丁寧に向き合った気配があるという程度の差でしょうか。
客観情報が乏しい相手に判断を委ねるという無茶な姿勢には、その現場にいるがゆえの本来の責任をポイっと簡単に放棄できる無神経さが漂います。
かけたほうの意思決定のために、主体的でわかりやすい言葉とその言い方を紡ぐトレーニングの場として電話応対は思いの他、貴重なステージなのかも知れません。
0 件のコメント:
コメントを投稿