2007年7月4日水曜日

「考えておきます」のニュアンス

<大人の話し方>の良し悪しや、出来不出来に関しては、
実際のところ企業内の審査や検定試験みたいなものがあるわけではありません。

故に絶大なる根拠を持って、「今の話し方はアウト!」とか、「今みたいな言い方はセーフ!」というのをその都度、判定しにくい課題でもあります。

つまり明らかに間違っている言い回しや、どう考えても納得できない壁に
追い詰められない限りは「まぁいいか!」とお互い様に見逃してしまわざるを得ない非常に厄介な性質を抱えた課題と捉えることができます。

加えて、昨今のコミュニケーション不足や敬語表現力の低下が
これを加速させ<問題な日本語やその言い方>の増殖はかなり深刻です。

さらに、もし<まちがい>であっても勢いその使用人口が過半数を超えたら、
正解!にしてしまいそうな事態が見え隠れすることも大問題です。

言葉とその言い方、話し方は確かに時代と共に変化するものではありながら、その変化のさせ方には今を生きている大人としての
凛とした決意と姿勢がなくてはならないと個人的には受け止めています。

とりわけ、ここしばらくのベーステーマである<断り方>に関しては、
出来る限り、相手の気持ちを斟酌しながら、
こちらの都合もご理解いただきたいという切ない気持ちのやり取りを
<大人の話し方のフレーズ>として追いかけたいのが本意です。

これを別の角度から眺めてみれば、そういう言い方が出来れば、
とりあえずは合格!みいたいな便利な表現であるのも事実です。

いわゆる、お茶を濁す言い回しと捉えられがちな<考えておきます>も
そのひとつではないでしょうか。
決してごまかしているのではなく、「今回は関心がありません」という気持ちを柔らかく伝えたいフレーズであることを言う方も言われる方もきちんと認識しておきたいものです。

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