ビジネスであれ、プライベートであれ、向き合う相手の気分を害さず、
出来るだけ穏便にことを運びたいと思えばこそ
お断りの物言いにもあれやこれやと悩む次第で、相手の感情や立場など
どうでもよいと思っていれば、ハナから気にもならないのが人情です。
それだけに逆転して考えてみれば、いかに言い分が正当であろうとも、
そうした気遣いの一切ない合理的な対処の仕方や物の言い方では
相手のことなど一切気にかけていない姿勢と受け止められても
致し方なく、それでは対人関係は実に気まずいものになってしまいます。
商売に限らず、あらゆる人間関係は持ちつ持たれつ、長い目で見れば
どこかで必ず何某かの接点が繰り返し生じる可能性があります。
そんな未来に対しての広い視野を持ちつつ、どんなご縁に対しても
誠意ある対応を大前提にした表現方法をいつも心がけたいものです。
とりわけ、お互い様に合意の上で進めてきた何かを仕切り直す必要が
生じた場合や、元の状態に戻して、イチからやり直さざるを得ない場合など
ぐずぐずと悩んで後戻りできない状況に追い込まれる前に思い切って、
<この件は白紙に戻させてください>という言い方で仕切り直しを願い出ます。
これは時には長期プロジェクトの終盤で、思いがけない事態として止む無く
生じる選択肢でもあれば、ごく日常的な打ち合わせのひとコマで混乱した
ディスカッションをスッキリとやり直す時の申し出の言い方でもあります。
そろばん塾での<ご破算で願いましては>の掛け声のように、ここから
新たな計算が始まりますよ!という明るい仕切りなおしモードが
理想ではありますが、かなり深刻な事態も十分に想定されます。
故にそれまでの労力をフイにする!ことに対しての謝罪が先になり
まずは<申し訳ありません>と詫びてから、続ける言い回しになります。
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