『無くて七癖、有って四十八癖』(ナクテナナクセ、アッテシジュウハックセ)と申しますが、ご自身の癖はいくつくらい掌握されていますか?
ここでことわざ通りに最低7つ、スラスラ言えるようなら、なかなかの御仁。ところが普通は自分の癖に案外、無頓着なものです。むしろ職場の仲間のように、身近な他人の方がしっかり掌握してくれているから不思議です。鼻をこする、耳をいじる、おでこをかく、顎をさする、口をとがらす、首の後ろをなでる、髪の毛をひっきりなしに指先にからめる等など、あらためて観察してみるとあれこれ、結構目に付き始めます。さらにからだ全体にこれが拡大されれば、さぞ個性的な癖の数々が散見されることになるでしょうね。ちょっとした癖と日常動作に伴う仕草、その仕草の集合体としての動作、このあたりの切るに切れない関わりを【滑らかな対人関係の構築】という観点から捉えることで、好感度設計の新たな手掛り探索につなげることが出来るかもしれません。
そういえば、商談中にいつも器用にボールペンを指先でくるくる回している営業マンがいらしゃいました。へえー、随分器用だな!と感心して横目で眺めつつ、内心は<意味のないことしてないで、メモでも取りなさいよ!>と思うことがしばしばありました。
あるいは、この夏、どこかのビアガーデンでいかにも今時の若者、アルバイト嬢がこちらのオーダーをボールペンで手の甲に書き留める姿にびっくり仰天。思わず『メモ用紙とかはないの?』と親身になって聞いてしまっていました。
ちょっとした癖、仕草にまつわる快、不快は紙一重。しかし、こうしたものがすこしづつ積み重なって、やがて確たる個人の評価が作り上げられていくのも事実です。多民族国家であるが故に、動作学<キネシクス>が早くから発達したアメリカに比べると、日本におけるソレはまだまだ、特殊なケースのリハビリモードが中心となるのかもしれませんが、日常の何気ない仕草にも課題は沢山ありそうです。今週は意識してそんな無意識に向き合ってまいります。
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