2006年10月22日日曜日

勝ちに行く身体(著者:坂田信弘、斉藤孝)

タイトル:勝ちに行く身体
著者:坂田信弘氏(プロゴルファー)、斉藤孝(明治大学文学部教授)
初版:2006年6月10日
出版社:角川書店
705円(税抜)

サラリーマン時代の最終的な肩書きはがんばってた割には【課長】止まりで、今からすれば、なんだ!という気がしなくもありませんが、それはそれで結構大変なプロセスの成果ではありました。昇格試験なんてものをクリアしない限りはその役職にはなれない訳で、しかも試験を受けるためには日頃の勤務態度やら上司からの評価がある一定以上でなければならず、となると当然、仕事だけやっていれば、良いわけでもなく、なかなか狭き門の茨道でした。

そんな課長職まではまだ、随分遠かった頃、故塚本会長の発案で社内呼称が廃止になりました。つまり当時は名前の後に役職名がセットされた呼び方が一般的でしたが、それをやめて一律、さん付けで呼び合うことが導入された訳です。昨日まで岡村社長と呼んでいたのを岡村さん、水谷課長と呼んでいたのを水谷さん!狙いはたしか欧米の職場にように上司と部下がフランクな間柄を設計して、自由な空気の中で職場の生産性を上げようということだったと思います。

が、なかなか呼ぶ方も呼ばれる方も、長い歴史に逆らうことにはかなり抵抗があり、それが定着するのには相当な年月を必要としました。終身雇用が当然で、社員はみな正社員の時代ならではの懐かしい思い出です。

さて、自由にモノが言い合える環境作りに、『さんづけ』がどれほど貢献したのか、わかりませんが、今にして思えば、そのあたりからどうも敬語の使い方がルーズになり、お互い様にだんだん下手になっていったような気がします。

『うん、うん』という部下の返事をいつの間にか、上司が許すようになり、その代わりに部下は上司を可愛い!と見くびるようになり、、、、。
きちんとした言葉使い、そして敬語は相手をどう思っているのかという待遇表現であることをあらためて学ばなければならない切迫した状況やもしれません。

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