朝晩ほどは混み合っていないもののそこそこの乗車率の電車の中。
肩より少し長めの髪形をした若い女性がドア付近に立っておられました。
その女性の後ろにはほぼ同じ背格好の少し年配の女性が立っておられました。
何気なく、見ているとドア側の女性が肩より少し長めの髪の毛をどういう訳か、ひっきりなしに後ろに掻き揚げています。
それはまさにシャンプーリンスのコマーシャルやちょっと気取った雰囲気のシチュエーションならピッタリの仕草という感じです。が、しかし、そこは大阪地下鉄・御堂筋線の中。しかも押しなべて高い乗降率を誇る、梅田から本町に向かう車中での光景でした。
彼女がうなじに差し入れた手の甲で後方に撥ね上げる髪の毛は、彼女の背中に向き合っている少し年配の女性の顔を1度ならず、、2度、3度とまるでからかうように直撃します。当然、その攻撃に出くわした後方の女性はその都度、前後左右に顔をそらして応戦モード。だんだん不愉快色が濃くなってゆきます。
自分の悪気ない仕草が後ろでどんな事態を展開させているのか、まったく気づいていないその女性は涼しい顔で、癖としか言いようがない仕草をテンポよく繰り返します。さて、この間、時間にすれば、おそらく1分足らず。
とうとう堪り兼ねた後方の女性が『ちょっとアンタ、さっきから髪の毛が顔に当たってんね、そんなにうっとしいねやったら、散髪いって、切ってきよし!』とピシャリ、明快なご意見のご指摘!をなさいました。
驚いたのは車中の反応です。何人かのくすくす笑いと数名のぱちぱち!と賛同の拍手と『スミマセン!』とびっくりしつつうなだれる女性の謝罪の声とが、ほとんど同時にそこに展開されました。皆さん、見てないようで見ていたんだ!と妙に心地よい一瞬の出来事でした。大阪弁っていいな!こういうのいいな!こんなふうに何かが上手くキャッチボールできたら、、、、いいな!
そんなことをしみじみ考えさせてくれた仕草・実話エピソードでした。
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