2006年10月23日月曜日

公共マナーの行方

電車やバスなどの公共交通機関で気になることのひとつに、飲食のマナーがあります。飴やガムくらいはまあ、いいとして、パンとかおにぎりを食べるのは如何なものでしょうか?クッキーならよくて煎餅はダメ?みかんはいいけどバナナはいけない。いえ、いえ食べ物の種類によって良し悪しを判断する問題ではなさそうです。公共スペースでそもそもどこまでそれが許されるのかという捉え方が非常に曖昧かつ認識の格差が急速に広がりつつあるように思います。

正直言って、お行儀のあまりよろしくない今時、若者系の作法違反ならば、それはいつの時代にも形を変えて出現するありがちな光景として、見逃してもよいのですが、、、昨今のそれはいささか状況が異なってきているようです。

つい先日も和服姿の妙齢のご婦人が混み合うバスの中でムシャムシャとサンドイッチを召上がる姿を拝見しました。スーツにネクタイのビジネスマンがいかにも朝ごはんという風情でボックス型紙パックのオレンジジュースにヨーグルトとクロワッサン!を交互に口に運ぶ光景はいくらなんでも公共マナーを蔑ろにしすぎてはいないでしょうか。

秋祭りの帰り道、アツアツのたこ焼きを買って夕暮れの道すがらに頬張って歩くのと一緒にしちゃいけない何かが、そこには公共道徳の名のもとに存在したはずです。それが急速に失われつつある危機感をどう言えばいいのでしょうか。

とは言え、なんとも割り切れないもどかしさはその一方で確かに存在し、悩みは深まります。それは新幹線の車中やJRの特急列車なら、お弁当を食べてお茶飲んでも良いのに、在来線はなぜダメ?なのかという問題です。どこから良くてどこからが許されないのか、その境界線が至って不鮮明です。時速何キロ以上で定めるべきなのか、はたまた旅行ですから!という乗車目的で判断すべきなのか、あるいは混み合う場合はご遠慮ください!という緩やかな応対でいくのか。ここらあたりが余計に問題を複雑に仕立ててゆくようです。

個人的には外でモノは食べちゃいけません!と教育されて育った世代だけに、基本的にはすべてNO!なのですが、じゃ、遠足のお弁当はどうなるのかと問われたら、思い出せませんと国会議員答弁になっちゃいそうです。そんな訳で今週は他人との関わりという公共性も踏まえてマナーの行方を捜索してまいりたいと思います。

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