タイトル:品のいい人と言われる技術
著者:夢プロジェクト
出版社:河出書房新社(夢文庫)
476円(税抜)
我が家の愛犬は齢10歳、そろそろ老いの気配が漂いますが、ようやく躾をはじめた生後数ヶ月の頃から、変わらないのはよく<あくび>をすることです。
小さい頃は悪さやいたずらをして叱られる時に、必ずあくびでごまかそうとしておりました。これが成長と共にそのメッセージ性はかなり複雑さを増し、昨今は相当、意図的な気配も濃厚に漂う活用実態です。
たとえば意に沿わない気分の時には大あくび。不満なときもあくび。拒絶のときもあくび。ことの真意はわかりかねますが、犬なりのコミュニケーションの手段としての<あくび>メッセージはたしかにそこに存在しているようです。
さて、かくいう人間様も実によく<あくび>をしますね。
ごく自然な生理現象としての大代表は、眠くなった時。それから集中力が途切れたとき、あるいは退屈なとき、おもしろくない時、つまらない時、はたまた緊張感のかけらもないとき。あるいは反抗の意思表現となる場合もあります。
からだの生理現象として致し方ないとは言え、対人関係や公衆マナーの視点で申せば、あくびへの対処の仕方はどうやら見直しが急務な様相です。
かつて人前でのあくびは<はしたない!>と認識されていました。ところがいつのまにか、生理現象だからしょうがない!が幅を利かすようになり、いまやそこを飛び越えて、<えっ!いけないの?>という事態に向かいつつあります。
ここにはあきらかに大きな認識のズレが存在しています。
何を恥ずかしいと思うかで、その国や民族の文化度がわかるように、まずは土台となる意識を立て直さなければ、その先の行為の変革は有り得ません。
ただ顔をしかめて目を逸らすところから、何某かの一歩を踏み出したいと願い、本日の1冊は『品のいい人と言われる技術』をご紹介します。
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