2006年12月9日土曜日

仕事の持つ、3つの価値

仕事に取り組む上でその業務に関する専門的なスキルを獲得することはとても重要です。このことに初めて気付かせていただいたのは、大阪・京橋のとある喫茶店のウエイトレスとして、バイトを始めた時でした。

生まれた初めてのアルバイトでしたが、正直言えば、ウエイトレスなんて誰でも出来る簡単な仕事だからとかなりなめてかかていました。ところが実際に始めてみると、トレイの持ち方一つもアレほど難しいとは、思いもよりませんでしたし、間違いなく注文を書き取ることもとても難しいものでした。

何度か、トレイのバランスが崩れてグラスを割りました。あわやそれがお客様の衣服を汚しかけたこともありました。見ているだけなら簡単そうなこともちゃんと出来るようになるためには思いの他、訓練が必要だと知りました。

何より、1日中立っていることがどれほど大変かもその時に生まれて初めて知りました。足が棒になる!という初体験と共に、小さなお店でも行ったり来たりだけで、相当歩く!ということも実感として学びました。

仕事に向き合う姿勢を自分で選ぶことが出来るのが、先週お伝えした『態度価値』であるのに対し、やってみなければわからない!という価値もあります。これが仕事が持っている2つ目の価値であり、これを『体験価値』といいます。

そしてもうひとつ、仕事が持っている価値があります。それは『創造価値』といわれるものです。仕事を通して、その仕事から何かを新しく創造することが出来る!という価値のことをいいます。たとえば、<お茶を入れる>という日常的仕事を茶道という文化に仕立て上げた千利休しかり、ただ切って挿せばよかった生け花から創造された華道しかり、書道、香道しかり。

どのような仕事であれ、その仕事に一心不乱に打ち込んだ誰かに対して、まるでそのご褒美として、仕事そのものが新たな価値の可能性へと導いてくれるのかもしれません。それが仕事が持つ3つ目の『創造価値』です。

仕事が持つ3つの価値に気づいたとき、目の前の仕事に取り組む姿勢が明らかに変化します。貴方の仕事はどんな価値をもたらそうとしてくれていますか?

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